メタジェネシス
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メタジェネシスは、石油地質学に関連する変成作用の一つ。変成作用の最初期段階であり[1]、メタジェネシスでの反応が終わると有機物の熟成過程が完了する[2]。
カタジェネシスから続いて生体有機物は高温・高圧に晒され、加えてマグマや熱水の作用も受けるようになる[1]。メタジェネシスの過程を経て、ケロジェンはガスとして不純物(二酸化炭素・水・窒素化合物・硫黄化合物・酸素化合物)を放出しながら炭化が進行し、結晶度を高めてグラファイトに変成する[2][3]。石油が分解されて生じたコンデンセートはメタンなどのガスに分解される[4]。
メタジェネシスの進行度合いの指標として、ビトリナイトの反射率、ステランやトリテルパンの異性化、泥質岩に含まれる裸子植物の花粉の明度が有効とされる[5]。ビトリナイト反射率2.0%を目安としてカタジェネシスとメタジェネシスを区別することができる[4]。
出典
[編集]- ^ a b 浅川忠「最近の石油成因論」『地学雑誌』第88巻第6号、東京地学協会、1979年、361-368頁、doi:10.5026/jgeography.88.6_361。
- ^ a b 石和田靖章「化石エネルギー資源」『地学雑誌』第89巻第1号、東京地学協会、1980年、1-7頁、doi:10.5026/jgeography.89.1。
- ^ 相澤武宏、菅原雅、荒田有輝、大村亜希子、氏家良博「有機熟成シミュレーションとしての現生花粉の加熱実験における,大気と窒素の加熱雰囲気の影響」『Researches in Organic Geochemistry』第25巻、日本有機地球化学会、2009年、1-13頁、doi:10.20612/rog.25.0_1。
- ^ a b 藤田嘉彦「石油の生成・移動論の現状」『石油技術協会誌』第45巻第6号、石油技術協会、1980年、317-322頁、doi:10.3720/japt.45.317。
- ^ 氏家良博「stTAIによる現世海成堆積物の熟成度評価」『石油技術協会誌』第13巻、石油技術協会、1998年、1-4頁、doi:10.20612/rog.13.0_1。