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ムレハタタテダイ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ムレハタタテダイ
ムレハタタテダイHeniochus diphreutes
分類
: 動物界 Animalia
: 脊索動物門 Chordata
亜門 : 脊椎動物亜門 Vertebrata
: 条鰭綱 Actinopterygii
: スズキ目 Perciformes
亜目 : スズキ亜目 Percoidei
: チョウチョウウオ科 Chaetodontidae
: ハタタテダイ属 Heniochus
: ムレハタタテダイ H. diphreutes
学名
Heniochus diphreutes
D. S. Jordan, 1903
英名
Schooling bannerfish
False moorish idol

ムレハタタテダイ(群旗立鯛、学名:Heniochus diphreutes)は、スズキ目チョウチョウウオ科に属する魚類の一種。種小名は、長く伸びた背鰭の棘を騎馬鞭に見立て、「御者」を意味する[1]

形態

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  • 全長21cm[2]
  • 背鰭のが長く伸びる[3]
  • 白地の体に2本の太い黒色帯が走る。背鰭の後半部・尾鰭は黄色である。
よく似た種
ツノダシ(左上下)、ムレハタタテダイ(右上)、ハタタテダイ(右下)

よく似た種でハタタテダイがいる。

両種は外見上非常に酷似しているが、

  • 背鰭の棘の数が、本種は12本、ハタタテダイは11本である。
  • 尾鰭の縁が、本種は丸いが、ハタタテダイは尖る。
  • 口から腹鰭にかけての輪郭が、本種は丸く張り出るが、ハタタテダイは直線である。

といった相違点がある。

生態

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ムレハタタテダイの群れ

雑食で、プランクトン、藻類などを食べる[2]

水面直下から200m以深に生息する[2]。サンゴ礁よりは砂地を好み、温帯や熱帯の深場のような水温が低い場所にいる。数百匹の大群で外洋に面した中層を泳ぐが、南日本では大きな群れはつくらない。[4]

分布

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ハワイオーストラリアなどの中・西部太平洋インド洋紅海に分布する[4]。日本では本州中部以南に分布している[2]。ハタタテダイとはスリランカモルディブ、オーストラリア、日本で分布が被る[4]

人とのかかわり

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観賞魚。飼育に関してはハタタテダイとは性質の差異がほとんどないとされる[4]

脚注・出典

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  1. ^ Christopher Scharpf & Kenneth J. Lazara (2022年5月23日). “Order ACANTHURIFORMES (part 1): Families LOBOTIDAE, POMACANTHIDAE, DREPANEIDAE and CHAETODONTIDAE”. The ETYFish Project. 2021年10月7日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年6月18日閲覧。
  2. ^ a b c d 中村(2003), p. 125.
  3. ^ 中村(2003), p. 124.
  4. ^ a b c d 荒俣、中村(1997).

参考文献

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  • 荒俣宏、中村庸夫(写真)『チョウチョウウオの地球』エムピージェー、1997年、69頁。ISBN 4-89512-223-9 
  • 中村庸夫『チョウチョウウオガイドブック』TBSブリタニカ、2003年、124-125頁。ISBN 4-484-03404-2 

関連項目

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外部リンク

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