ドラル国戦史
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『ドラル国戦史』(ドラルこくせんし、原題:The Dreamers)は、デイヴィッド・エディングスとリー・エディングスが書いたファンタジー小説。
日本語訳は宇佐川晶子が担当し、ハヤカワ文庫から全8巻として刊行されている。 日本語訳書の表紙イラストは岩良ノマが担当。
ストーリー
[編集]4柱の兄弟姉妹神が東西南北の四方を治めるドラル国。彼ら神々はほぼ25,000年周期で眠りにつき、古き神々と新しき神々が交代する。 古き神々は自らが眠りにつく前に、新しき神々を夢見人と呼ぶ人間の形で顕現させ、育て始めるのが理(ことわり)だった。
ドラル国の中央には広大な荒れ地があり、そこには<ヴラーなるもの>が棲んでいた。昆虫にも似た生態と、群体として知識を共有する能力<集団知>を持つヴラーは、自らの生存本能に従い、人間の世界への侵攻を開始する。
自らが直接手を下して生命を破壊することができない神々は、周辺諸国から様々な人材を集め、ヴラーとの戦いを始める。
主要登場人物
[編集]兄弟姉妹神
[編集]眠ることはなく、夢も見ない。今周期の終わりに近づいているため、老いや耄碌、頑迷などの状態を呈し始めている。
- ダレイネ(Dalhaine):兄神。ドラル国北部を治める。
- アラシア(Aracia):姉神。ドラル国東部を治める。
- ゼラーナ(Zelana):妹神。ドラル国西部を治める。
- ヴェルダン(Veltan):弟神。ドラル国南部を治める。
夢見人
[編集]目覚める前の新しき神々。「過去」と「未来の可能性」を夢として見ることができ、夢で天候や噴火などの自然現象に干渉することもできる。
- アシャド(Ashad):ダレイネに育てられた夢見人。新しき神としての名はダカス (Dakas)。
- リラベス(Lillabeth):アラシアに育てられた夢見人。新しき神としての名はエナラ(Enalla)。
- エレリア(Eleria):ゼラーナに育てられた夢見人。新しき神としての名はバラセニア(Balacenia)。
- ヤルター(Yaltar):ヴェルダンに育てられた夢見人。新しき神としての名はヴァッシュ(Vash)。
人間
[編集]ドラル国の狩人
- 長弓(Longbow):老熊族の狩人。ヴラーの配下に最愛の妻を殺され、二十年以上にわたり彼らを射殺してきた弓の名手。
- 赤ひげ(Red-beard):白い三つ編み族の狩人。後に族長となる。
マーグ国の海賊
- 鷲鼻ソーガン(わしばなソーガン、Captain Sorgan Hook-Beak):マーグ国の海賊船カモメ号の船長
- 怪力(Ox):カモメ号の一等航海士
- ハムの手(Ham-Hand):カモメ号の二等航海士
- ウサギ(Rabbit):カモメ号の鍛冶。背は小さいが頭が回る。
トログ帝国の傭兵
- ナラサン(Commander Narasan):トログ帝国陸軍の司令官
- ケセロ(Keselo):ナラサン旗下の下士官。
アカーラ島の女戦士
- トレシニア(Queen Trenicia):女尊男卑の国アカーラの女王戦士。
マラヴィ国の騎馬戦士
- エキアル王子:騎馬戦士
- オマーゴ(Omago):ヴェルダンの住居のそばで農園を世話する農夫。アーラの夫。
- アーラ(Ara):オマーゴの妻。茜色の髪を持つ美女。料理の達人。
荒れ地の生き物
[編集]- ヴラー/ヴラーなるもの(Vlagh):ドラル国中央部の荒れ地に住む生命体。<集団知>によって生存に適した条件を種族全体で共有し、様々な配下を生む。
日本語版
[編集]- 四方を統べる神 (The Elder Gods) ISBN 978-4150204525
- 蛇民の兵団(上書の分巻) ISBN 978-4150204563
- 神託の夢 (The Treasured One) ISBN 978-4150204631
- 峡谷の昆虫人(上書の分巻) ISBN 978-4150204723
- 水晶砦の攻防 (Crystal Gorge) ISBN 978-4150204778
- 不死なる侵略者(上書の分巻) ISBN 978-4150204815
- 高峰の決戦 (The Younger Gods) ISBN 978-4150204860
- 新しき神々(上書の分巻) ISBN 978-4150204914