スプリングフィールドM1863
スプリングフィールドM1863 | |
---|---|
種類 | 前装式ライフル銃 |
製造国 | アメリカ合衆国 |
設計・製造 | スプリングフィールド兵器廠 |
年代 | 19世紀中ごろ |
仕様 | |
口径 | 58口径(14.732mm) |
銃身長 | 40インチ(1m) |
使用弾薬 | .58口径ミニエー弾 |
装弾数 | 1発 |
作動方式 | パーカッションロック式 |
全長 | 1422mm |
重量 | 4082g |
発射速度 | 2、3発/分 |
最大射程 | 720~900m |
有効射程 | 180~270m |
歴史 | |
設計年 | 1863年 |
製造期間 | 1863年~1865年 |
配備期間 | 1863年~1865年 |
配備先 | アメリカ連合国北軍 |
関連戦争・紛争 | 南北戦争 |
製造数 | 約70万丁 |
スプリングフィールドM1863(英:Springfield Model 1863)は、1863年から1865年にかけてスプリングフィールド造兵廠で製造された58口径(14.7 mm)のマスケット・ライフル銃。
概要
[編集]M1863は、スプリングフィールドM1861のマイナーチェンジモデルである。このため、しばしばM1861のバリエーションのひとつと分類されることがある。M1861は、全てのバリエーションを含めて70万丁が製造され、南北戦争で最も多く使用された小銃であった。M1863はスプリングフィールド造兵廠で製造された、最後の前装式小銃である。
M1863には2つのバリエーションがあった。タイプ I はバンド・スプリングを廃止し、楕円形のクランプ・バンドを持つ平らな銃身バンドを採用した。また、新型の槊杖、焼入れしたロック、新型の撃鉄、再設計したボルスター(雷管チャンバー)も採用された。これらの改良のうちのいくつかはコルト社が製造したM1861である、「コルト・スペシャル」に基づくものであった。1863年に273,265丁のタイプ I が製造された。
タイプ II はしばしばM1864と呼ばれることがあるが、通常はM1863のバリエーションとみなされる。タイプ IIでは、固い楕円バンドに代わって再びバンドスプリングが採用され、3リーフ式の照準器を1リーフ式に改めた、1864年から1865年にかけて255,040丁のタイプ II が製造された。
南北戦争終了前に、前装式の小銃は時代遅れで廃棄すべきとみなされた。南北戦争後、多くのM1863が後装式の「トラップドア・スプリングフィールド」に改造された。前装式の発射速度は毎分3-4発であるが、後装式にしたことにより毎分8-10発に向上した。M1863を後装式に改造するための費用は$5程度であり、新たに小銃を製造する費用は$20であった。従って、改造M1863はアメリカ軍にとって大きなコスト削減となった。
-
スプリングフィールドM1863とエンフィールド銃
-
スプリングフィールドとエンフィールドの作動部分
-
ミニエー弾
参考資料
[編集]- Earl J. Coates and Dean S. Thomas, An Introduction to Civil War Small Arms, Thomas Publications (PA); 1 edition (May 1990). ISBN 978-0939631254
- Ian V. Hogg, Weapons of the Civil War, Chartwell Books (July 1995). ISBN 978-0785804307
関連項目
[編集]- スプリングフィールド造兵廠:製造した小銃の一覧あり
- スプリングフィールドM1861:M1863のベースとなった小銃
- スプリングフィールドM1865:M1863を改造して製造された後装式「トラップドア・スプリングフィールド」
- 小銃・自動小銃等一覧