スキンカリオール
種類 | 株式会社 |
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市場情報 | 未上場 |
本社所在地 |
ブラジル サンパウロ州イトゥー |
設立 | 1939年 |
事業内容 | ビール・清涼飲料水の製造、販売 |
従業員数 | 10,000人(2010年度) |
主要株主 | キリンホールディングス→ハイネケン |
スキンカリオール(Schincariol)はかつてブラジルに存在したビール及び清涼飲料水メーカーである。2011年、キリンホールディングスの完全子会社となり[1]、2012年に社名をブラジルキリンに変更した[2]。しかし2017年にはハイネケングループの完全子会社となり、同年4月より社名をハイネケンブラジルに変更した。
概要
[編集]1939年、プリモ・スキンカリオール(Primo Schincariol)によってイトゥー市で創業された。当初は清涼飲料水とリキュール類を販売。1980年代、独自のビールブランド「スキンカリオール」を発売してビール業界に参入。1990年代以降に工場の新設を開始し、2000年代には複数の地ビール会社の買い取りを行い、急成長を見せた。地場のビールメーカーとしては10%台の販売シェアながら首位(ブラジル国内の首位はアンハイザー・ブッシュ・インベブ)。こうした点などが評価され、2011年には日本のキリンホールディングスに買収され子会社化された[3]。
主な商品
[編集]- ビール
- ノヴァ・スキン(Nova Schin)
- デヴァッサ(Devassa)
- バデン・バデン(Baden Baden)
- アイゼンバーン(Eisenbahn)
- 清涼飲料水
- イトゥバイーナ(Itubaína)
キリンによる買収と社名変更、ハイネケンへの売却
[編集]2011年8月2日、キリンはスキンカリオール創業者の息子であるアレシャンドレ・スキンカリオールとアドリアーノ・スキンカリオールのアレアドリ社(スキンカリオールの持ち株比率50.45%)から39億5千万レアルでその持株を買収し、スキンカリオールを子会社化することを発表。しかし、スキンカリオールは同族会社であり、創業者一族からの買収方法が定款に抵触し、無効であるものとして少数株主に訴えられた。イトゥー市裁判所は、同年8月4日に仮処分申請を部分的に認めたが、同年10月11日、サンパウロ州裁判所はで当該命令を取り消す旨の決定を下した。[4]。翌11月4日、キリンはスキンカリオールの少数株主であるジャンダルジ社が保有していた49.54%を23億5千万レアル(約1050億円)で取得し、完全子会社化すると発表。なお、提起されていた仮処分及び訴訟申し立てについては、全当事者間で取り下げの合意書が締結され、イトゥー市裁判所の承認を経て終結。[1]
2012年11月12日、キリンはスキンカリオールの社名を「ブラジルキリン」へ変更することとそれに合わせた新ロゴを発表した。[2]
2017年2月13日、キリンはブラジルキリンの全株式をオランダのハイネケングループへ売却することを発表[5]、同年4月より社名を「ハイネケンブラジル」へ変更した。
出典
[編集]- ^ a b “キリン、買収劇に決着 スキンを100%子会社化”. サンパウロ新聞 (2011年11月7日). 2014年10月4日閲覧。
- ^ a b “「ブラジル・キリン」誕生 主力ビールは継続販売へ”. サンパウロ新聞 (2012年11月14日). 2014年10月4日閲覧。
- ^ スキンカリオール・グループの株式の取得(子会社化)に関するお知らせ(キリンホールディングスのホームページ2011年8月2日)
- ^ キリン、スキンカリオールの株式取得に20億レアル以上(ブルームバーグ記事 2011年9月30日)2011年10月15日閲覧
- ^ ブラジルキリン社の株式譲渡に関するお知らせ