アルバニアン・ウルフ・ドッグ
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アルバニアン・ウルフドッグ(英: Albanian Wolfdog)は、アルバニア原産の護畜用・狩猟用の絶滅した犬種である。アルバニアン・ドッグ、アルバニアン・ウルフハウンドともいう。羊などの家畜を狼などから守ったり、イノシシや狼を狩るのに使われた。
アルバニアン・ウルフドッグは、巨大で非常に獰猛な犬として有名である。旅人が、パニックになって接近してくる犬を撃つことがあり、さらにその旅人を犬の飼い主が射殺することもあったという。また、ドッグショーに出陳されると、人気を集めた。デズモンド・モリスはその背景に、プリニウスの『博物誌』(77年)に記される、アルバニア王がアレクサンドロス大王に巨大な犬を贈り、ゾウやライオンと戦わせて勝ったという逸話の影響を見ている。
19世紀の文献によれば、体高69~71cmの大型犬で、コートはなめらかなスムースコートで、毛色はフォーンにブラウンのタンがあり、長く先細りのマズルに、ふさふさした長い尾を持っていた。一説にはジャーマン・シェパード・ドッグの作出に使われたともいわれている。
参考文献
[編集]- デズモンド・モリス著書、福山英也、大木卓訳『デズモンド・モリスの犬種事典』誠文堂新光社、2007年、323ページ