コンテンツにスキップ

アーベル・プラナの公式

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

数学において、アーベル・プラナの公式: Abel–Plana formula)は留数の性質を巧みに用いて級数の和を与える公式である[1]

但し、において正則であり、について一様に

であることを条件とする。更に

であれば

となる。

証明

[編集]

に位数1留数1の極を持つ。従って、積分経路が実軸をで切るようにすれば、留数の定理により、

である。積分経路の表記を

とすると、

であるが、は仮定により正則であるから、

である。さて、

であり、仮定により

であるから

である。また、

であるから、以上を綜合して

を得る。また、が整数である場合は、積分経路上にある極の留数の半分を加え、

となる。

オイラーの和公式との関係

[編集]

を中心としたテイラー級数に、を中心としたテイラー級数に展開すると、

となるが、最後の積分は

であるから

となり、オイラーの和公式を得る。なお、ベルヌーイ数である。

出典

[編集]
  1. ^ Wolfram Mathworld: Abel-Plana Formula