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Wikipedia:発表/第2回Webクリエーション・アウォード

2004年9月9日(木)、ウィキペディア日本語版は日本広告主協会の内部組織、Web広告研究会より、第2回Webクリエーションアウォード 特別賞を受賞しました。

この賞は、日本語圏内を対象に、Webを動かしているのはやはり人である、という考えの下に毎年

  • インターネットでの新しいマーケティング方式を確立された方
  • インターネットの発展に寄与、あるいはインターネットでの大きな流れを作った中心人物
  • 他の媒体では実現できなかったインターネットならではの活動を開始された方

を対象に贈与されるものです。開催はまだ2回目ですが、

  • 匿名で投稿可能な掲示板からの対象サイト、人の公募を行う偏りにくい選別
  • Webの審査だけではなく、対象の直接取材を行うことでの贈賞対象を絞込み
  • 社団法人であることを生かした幅広い分野からの審査員と、枠にとらわれない対象の選定

これに加えて、国内ではWeb関係で実際の贈賞が行われるものはまだ少なく、第一回での受賞者の顔ぶれから、2004年9月現在では日本のWeb界では定評がある賞となっています。

同時受賞者

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今回は同時に8名に対して贈賞が行われました。

  • Web人大賞 - nike.jpのWebマスター 高橋理さん
  • Web人 of the year - Weblogの日本語化パッチ開発で日本でのblog普及に貢献された平田大治さん
  • Web人特別賞 - 日本語版ウィキペディア初期の活動に携わり、現在フランス語版で活発に活動されているAoinekoさん
  • Web人賞 - 個人blogの定番となっている週刊!木村剛の木村剛さん
  • Web人貢献賞 - 日本で初めて検索サイトが商業足りえることを実証したインフォーシーク創始者の伊藤穣一さん
  • Web人貢献賞 - メールマガジンを日本での定着と爆発的な普及をさせるきっかけとなったまぐまぐシステム開発および運営の深水英一郎さん
  • Web人奨励賞 - 10万人を超える会員を集めたSNSGREE.jpを個人で開発、運営されている田中良和さん
  • Web人奨励賞 - 携帯電話での情報交換サイトHAPPY Cityを開発、運営されている松原慈さん。
  • Web人賞 - 日清カップヌードルサイトプロモーションの白澤勉さん

以上の方が受賞されました。著名なポータル、商業広告サイト、個人サイト、変わったサイトが入り混じっていることがわかります。またそれぞれが非常に興味深く見る価値のあるサイトです。

ウィキペディア日本語版受賞の経緯

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受賞候補の経緯

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対象サイトの選定はWeb広告研究会の掲示板などを通じて推薦を行い、そのなかから第一次選考を行い15名を選出、その後対象者への取材を通しもう一度選考を行い、贈賞者を認定する、という方法がとられました。その他の推薦されたサイトを見ると、

  • Weblogよりも早く個人での紹介とリンクという形式を作り上げた関心空間開発の前田さん
  • なつかしのお楽しみメールボトルメール
  • 数々のサイト構築でWebデザイン業界の筆頭とも言えるキノトロープの生田氏
  • ADSLの低価格化の発端となった東京メタリック通信(サービス停止)
  • ネットでの価格調査サイトの定番価格.com
  • 世界最大の本屋を超えて発展し続けているamazon

など、さまざまな分野での定番、あるいは人知れずネット普及に貢献したサイト、人があげられています。ウィキペディアはどなたか匿名で推薦されたそうですが、どなたが推薦されたかはわかっていません。このような中から受賞まで認定されたことを考えると、非常に栄誉あるものをいただいたと考えてよいでしょう。

取材と受賞の決定

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ウィキペディア日本語版への取材協力の依頼はWikipedia‐ノート:報道にあるとおり、取材受け付け用メーリングリストに打診があり、取材を経て、受賞することとなりました。審査概要 (no longer will exsists)

この賞の趣旨は上記のとおり、日本語のWeb上で活躍した「人」を対象とするもので、特にマーケティングに貢献された方を選定するものです。しかしながら、Wikipediaは140言語に及ぶ国際的な活動をしており、代表はJimboさんただ一人です。また、ウィキペディアにあるとおり、永久に広告の掲載をしないことを掲げています。さらにこの賞は日本語圏を対象としたものですが、Jimboさんはその意味で日本語版の立ち上げにかかわっていないそうです。日本語版の立ち上げについては英語版以外の多言語版を作成したときに同時に作成された、ということ以外、記事数が30を超える2002年11月前後までの詳しいことはほとんどわかっていません。こういった点から、主催者側の贈賞対象としてはまったくふさわしくないサイトなのですが、インターネットでしかできないことを実践されている、といった点で相当に大きく評価され、特別に対象になったと取材の際に伺いました。

そこで、日本語版に特定のリーダーはおらず、立ち上げた人は不明で、受賞者としてはジンボさんが適当でしょう、とお伝えしたところ、国内での初期の貢献者、あるいは立ち上げ時から続けてかかわっている人はいないか、との問い合わせがありました。上記Wikipedia‐ノート:報道での議論より、初期の時点でさまざまに活動していた複数の方を候補に挙げてお伝えました。その中で唯一日本在住の、Aoinekoさんと、その後の様子を知っている方を対象にインタビューを行いたい、との申し出から、比較的人が集まってから長期かかわっており、インタビュー当日都合のよかったSuisuiがともにインタビューを受け、今回の受賞となりました。

受賞者Aoinekoさんについて

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Aoinekoさんは最も初期からの日本語版ユーザーで、Wikipedia:Software Phase IIIに変更された後の日本語のテスト、ウィキペディア内外での参加、周囲への執筆の声かけを当初から行われており、2004年9月現在フランス語版ウィキペディアでのBureaucratメタウィキメディアでのsysopをしておられます。フランス支部設立準備委員会の委員のひとりでもあります。また最近MediaWikiソフトウェア1.3に組み込まれたWikiHieroの開発者であり、各国語版に、エジプト、日本関係の写真を多く投稿されている方でもあります。日本語版が活発化して以来、日本語版内での活動は多くはありませんが、ウィキペディア内でWikipedia:今週の強化記事の発案者であり、フランス語版でこの企画を最初に実践されたり、英語版、ドイツ語版、中国語版にも導入されました。またこの企画の日本語版への導入時にもお手伝いして頂きました。またフランス語版の日本語話者Ambassador として、日本からの参加者への声掛けや相談に応じており、積極的な交流活動を展開されています。Aoineko さんは、2004年7月10日に中野で行われた日本語版ユーザー有志による「大人OFF」にも参加されました。


Aoinekoさんの授賞式でのスピーチ

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「どうもありがとうございます。この賞を日本語版Wikipediaを始めるに当たって参加してくださった人たちを代表していただきたいと思います。また、日本語版Wikipediaのコンテンツを充実させてくださった皆さんに感謝したいと思います。」

Aoinekoさんからウィキペディア日本語版ユーザーへのメッセージ:

"Je tenais à féliciter tous les wikipédiens japonais pour le formidable travail qu'ils ont effectué. Il y a deux ans, quand nous avons mis en place ce Wikipédia, nous pensions qu'il deviendrait un grand site, mais jamais nous n'aurions pu imaginer qu'il grandirait à une telle allure. Vous êtes la preuve vivante qu'en travaillant main dans la main, on peut accomplir des miracles. Bravo !"

トロフィーについて

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トロフィーは見た目よりもずっと重く立派なものです。下部の黒い部分は大理石製で、上部金属部分はクリエーションアウォードのマークとなっている顔を模して作成されています。

賞自体はAoinekoさんが受賞されましたが、現在トロフィーの受賞者名のプレートを「ウィキペディア日本語版」へと変えてもらっており、近日中にAoinekoさんの自宅へ郵送される予定です。その後、何らかの手段で JimboさんまたはBrionさんへとお渡しするつもりです。Jimboさんが日本へとりに来ていただけるのではないかと期待をしています。

Webクリエーションアウォードの受賞者

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第一回の受賞者は[1]にリストがありますが、こういったサイトと同様の賞をいただいたという意味でリストに挙げておきます。

  • Web人大賞 - キリンビバレッジ NetでFireの企画、運営で商品販売とWebをあわせたプロモーションを確立をした小川雅章さん
  • Web人貢献賞 - 5億ページビュー達成した国内最大ポータルYahoo!Japan創設、代表取締役の井上正博さん
  • Web人創業賞 - 口コミを利用した双方向化粧品情報サイトコスメネット運営の吉松徹郎さん
  • Web人特別賞 - 国内でメールマガジンによるビジネスモデルの考案と実践、インプレスダイレクト企画、運営など多岐にわたる業績を残されたINTERNET Watchの(故)山下憲治さん
  • Web人賞 - ネットと個々のレストラン情報を結ぶぐるなび運営の瀧久雄さん
  • Web人賞 - 国内最大の就職、転職サイトリクナビ運営マネージメントの三牧義明さん
  • Web人賞 - Flashによるインターフェース構築とサイトデザインの草分けでMONO*crafts.運営の中村雄吾さん
  • Web人賞 - JALWeb予約&チケットレスシステムの実現をされた杉原均さん
  • Web人賞 - 高速回線での高画質ストリーミングの映像サービスひかり荘運営の小川仁さん
  • Web人奨励賞 - インディーズお笑い芸人に表現の場を提供するbrest.TV代表宮谷大さん
  • Web人奨励賞 - 銀座のバーチャルサイトで100万アクセスに到達したGINZA STREET代表の小野裕子さん

関連項目

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外部リンク

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