RSAカンファレンス
開始 | 1991年 |
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場所 |
RSAカンファレンス RSA Conference | |
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Security Expo at RSA Conference 2010 | |
状況 | Active |
種類 | Professional Conference |
日程 | February 7 - 10, 2022 |
頻度 | Several times a year |
開催国 | アメリカ合衆国, イギリス, Asia & Japan, United Arab Emirates |
経年 | 27 |
初回開催 | 1991 |
創始者 | Jim Bidzos |
前回 | Virtual Conference, May 17 - 20, 2021 |
次回 | Moscone Center, San Francisco, California, February 7 - 10, 2022 |
参加者 | IT Security Professionals |
来場者数 | 45,000 |
スポンサー | RSAセキュリティ, Intel, Microsoft |
ウェブサイト | |
https://www.rsaconference.com/ |
RSAカンファレンスとは暗号化や情報セキュリティを扱うカンファレンス (en) である。毎年アメリカ合衆国カリフォルニア州サンフランシスコでフラグシップイベントが開催されるが、2013年はシンガポールやアムステルダムでも開催される予定である[1]。
1991年に「Cryptography, Standards & Public Policy」として暗号使用者がインターネットセキュリティに関する最新の知識や発展ぶりを集めて共有するためのフォーラムとして創設された。1993年に年1回のイベントに移行、RSA Data Security Conferenceに改名したがその後2000年に「RSA Conference」と略されるようになった。カンファレンスは独立した企業でRSAというEMC社のセキュリティ部門が運営しており、情報セキュリティ業界の経営者の支援を受けている。数日行われるイベントは様々なトピックスに関する演説と企業による展示会という2つで構成されていて、インターネットセキュリティの話題に関する多数のプレゼンテーションも行われている。一個人がカンファレンスに参加するためRSA Conferenceのサイトに要望を投稿することができ、プログラム委員会が任命する独立した審査員によって審査と選択が行われる[1]。
内容
[編集]カンファレンスで行われるプレゼンテーションは情報セキュリティに関して特定の分野をそれぞれ扱った「トラック」と呼ばれるテーマにそって行われる。例えば2012年にアメリカ合衆国で行われたトラックは17項目用意されていた。
(*は2012年に新たに出たトラック)
- アプリケーションセキュリティ
- 協会による特別な話題*
- クラウドセキュリティ
- 暗号理論
- データセキュリティ
- 行政
- リスクとコンプライアンス
- ハッカーと盗人
- 熱い話題
- 業界専門家
- 法律
- モバイルセキュリティ*
- 政策と政府
- 専門能力開発
- セキュリティに関するトレンド*
- スポンサーケーススタディ
- 戦略とアーキテクチャ
- 技術構造
これは以下5トラックのみだった2000年開催の初回欧州カンファレンスと比べて大幅に増やされている[2]
- 暗号使用者のトラック
- 開発者のトラック
- 実装者のトラック
- 新製品のトラック
- RSA Productsのトラック
トラックはそれぞれの分野を扱った数種類の話題を扱い、RSA Conferenceのプログラム委員会は各トラック別に行うプレゼンテーションを選定している。カンファレンス中、複数のトラックが同時に行われ、観客は数種類のプレゼンテーションにおいてトラックから別のトラックに移ってのオピニオンを得ることができる。
テーマ
[編集]1995年より、毎年情報セキュリティに関して特定の貢献や実例に基づきテーマが選定され話や構成がイベントを通して作り出される。下表にアメリカでの開催状況と併せてまとめる。
名称 | 開催日(「名称に含まれる場合は「年」を省略) | 開催地 | 会場 | テーマ |
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RSA Conference 2014 | 2月24~28日 | San Francisco | Moscone Convention Center | |
RSA Conference 2013 | 2月25日~3月1日 | Security in Knowledge: Mastering data. Securing the world.(知識の中のセキュリティ:データのマスタリング、世界をセキュリティ保護すること) | ||
RSA Conference 2012 | 2月27日~3月2日 | The Great Cipher: Mightier than the Sword(グレートサイファー:剣より強し) | ||
RSA Conference 2011 | 2月14~18日 | Alice and Bob | ||
RSA Conference 2010 | 3月1~5日 | The Rosetta Stone | ||
RSA Conference 2009 | 4月20~24日 | Edgar Allan Poe | ||
RSA Conference 2008 | 4月7~11日 | Alan Mathison Turing | ||
RSA Conference 2007 | 2月5~9日 | Leon Batista Alberti | ||
RSA Conference 2006 | 2月13~18日 | San Jose | McEnery Convention Center | Modern Codes in Ancient Sutras(古代の経にある現代的なコード) |
RSA Conference 2005 | 2月14~18 日 | San Francisco | Moscone Convention Center | Codes of Prohibition: Rumrunners and Elizebeth Friedman(禁止のコード:ラムランナーとエリザベス・フライドマン) |
RSA Conference 2004 | 2月23~27日 | Chinese Remainder Theorem | ||
RSA Conference 2003 | 4月13~17日 | The Secrets of the Maya(マヤ文明の秘密) | ||
RSA Conference 2002 | 2月18~22日 | San Jose | McEnery Convention Center | Mary, Queen of Scots |
RSA Conference 2001 | 4月8~12日 | San Francisco | Moscone Convention Center | Search for Extra-Terrestrial Intelligence (SETI) |
RSA Conference 2000 | 1月16~20日 | San Jose | McEnery Convention Center | Ancient Greece/Fall of Troy(古代ギリシャ/トロイの滅亡) |
1999 RSA Data Security Conference | 1月17~21日 | Norse/Viking Runestones(北欧/バイキングのルーン石碑) | ||
1998 RSA Data Security Conference | 1月12~16日 | San Francisco | Fairmont Hotel、Mark Hopkins Inter-Continental、Stanford Court Hotel、The Ritz-Carlton、Masonic Auditorium | The 16th Century monk Trithemius and his book Polygraphia(16世紀の修道士トリテミウスと著書ポリグラフィア) |
1997 RSA Data Security Conference | 1月28~31日 | Fairmont Hotel、Mark Hopkins Inter-Continental、Stanford Court Hotel、Masonic Auditorium | Cher Ami, Carrier Pigeon(伝書鳩チャー・アミ) | |
1996 RSA Data Security Conference | 1月17~19日 | Fairmont Hotel | WWII Navajo Codetalkers(第二次世界大戦におけるナバホ語コードトーカー) | |
1995 RSA Data Security Conference | 1月9~11日 | Redwood City | Hotel Sofitel | Egyptian Scarab Seals(エジプトのスカラベシール) |
1994 RSA Data Security Conference | 1月12~14日 | |||
1993 RSA Data Security Conference | 1月14~15日 | |||
Cryptography, Standards & Public Policy | 1991年11月4日 |
海外進出
[編集]RSA Conferenceは最初カリフォルニア州サンフランシスコ・ベイエリアで年1回のイベントとして始まった。その後、インターネットセキュリティの需要拡大に伴いRSAも他国でカンファレンスを開催するようになった。2000年、最初のヨーロッパでの開催として4月10日から13日までドイツのミュンヘンにあるヒルトン・ミュンヘン・パークホテルでカンファレンスが行われた。2002年から日本で(5月29日、30日)、2010年10月21日、22日には中華人民共和国でも開催された[3]。以下にヨーロッパ、ならびに、日本および日本以外のアジアでの開催状況をまとめる。
名称(頭の「RSA Conference」は省略) | 開催日(「年」は名称に含まれるので省略) | 開催地 | 会場 |
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Europe 2013 | 10月29~31日 | Amsterdam | Amsterdam RAI Convention Centre |
Europe 2012 | 10月9~11日 | London | Hilton London Metropole Hotel |
Europe 2011 | 10月11~13日 | ||
Europe 2010 | 10月12~14日 | ||
Europe 2009 | 10月20~22日 | ExCeL London | |
Europe 2008 | 10月27~29日 | ||
Europe 2007 | 10月22~24日 | ||
Europe 2006 | 10月23~25日 | Nice | The Acropolis |
Europe 2005 | 10月17~19日 | Vienna | Austria Center |
Europe 2004 | 11月3~5日 | Barcelona | Princesa Sofia Hotel |
2003 Europe | 11月3~6日 | Amsterdam | Amsterdam RAI Exhibition and Congress Centre |
2002 Europe | 10月7~10日 | Paris | Le Palais des Congrès |
2001 Europe | 10月15~18日 | Amsterdam | Amsterdam RAI Exhibition and Congress Centre |
2000 Europe | 4月10~13日 | Munich | Hilton München Park |
名称(頭の「RSA Conference」は省略) | 開催日(「年」は名称に含まれるので省略) | 会場 | 運営(日本の場合のみ) |
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Asia Pacific & Japan 2014 | 7月22~23日 | Marina Bay Sands, シンガポール | |
Asia Pacific 2013 | 6月5~6日 | ||
China 2012 | 8月28~29日 | Century City International Convention Center(世紀城国際会議中心), 成都 | |
China 2011 | 11月2~3日 | China World Hotel(中国大飯店), 北京 | |
China 2010 | 10月21~22日 | ||
Japan 2010 | 9月9~10日 | グランドプリンスホテル赤坂 | ナノオプト・メディア株式会社 F2Fフォーラム事業部 |
Japan 2009 | 6月10~12日 | 幕張メッセ(「Interop Tokyo 2009」などと並催) | CMPテクノロジージャパン株式会社 |
Japan 2008 | 4月23~24日 | ザ・プリンスパークタワー東京 | |
Japan 2007 | 4月25~26日 | ||
Japan 2006 | 4月26~27日 | 東京プリンスホテルパークタワー | CMPジャパン株式会社 メディアライブ事業部 |
2005 Japan | 5月12~13日 | メディアライブ・ジャパン株式会社 | |
2004 Japan | 5月31日~6月1日 | 赤坂プリンスホテル | |
2003 Japan | 6月3~4日 | 東京国際フォーラム | キースリーメディア・イベント株式会社 |
2002 Japan | 5月29~30日 | 赤坂プリンスホテル |
RSA Expo
[編集]カンファレンスで行われる展示会ではネットワークセキュリティを手がける多くの企業が参加し、自社製品を披露している。出展企業は製品や現在進行中のアイデアを披露するために指定されたエリアに集まりブースを構えている。主な出展企業としてマイクロソフト、Safenet、バラクーダネットワークス、ESET、マカフィー、ベライゾン、アカマイ・テクノロジーズ、Websense、インテル、シスコシステムズ、ヒューレットパッカードがいる[4]。
来場者
[編集]セキュリティ保護の需要や情報セキュリティの必要性が拡大する中で、銀行、コンピュータソフトウェア開発、金融、政府、医療、製造、医薬と言った様々な業界の関係者や経営幹部クラスから駆け出し層のIT企業社員といった全レベルのセキュリティ専門家が来場している。来場可能年齢は18歳以上でフル参加入場券、1日券、展覧会入場券の3種類の入場券を購入して会場に入ることができる。通常の来場者は優先席、割引といった特別な特典があるメンバーズサークルプログラムが一部適用される[4]。
脚注
[編集]- ^ a b “RSA Conference” 2012年4月25日閲覧。
- ^ “E-Security Leaders to Gather in Munich for First European RSA Conference”. (2000年3月6日) 2012年4月25日閲覧。
- ^ “Kaspersky Labs Japan to be a Silver Sponsor of RSA Conference Japan 2008”. (2008年4月11日) 2012年4月25日閲覧。
- ^ a b “RSA Conference 2012” 2012年4月25日閲覧。