Fourier–Motzkin消去法

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Fourier–Motzkin消去法: Fourier-Motzkin elimination)とは、数理論理学および計算機科学において、一次不等式からなる一階述語論理式の限量子(∀や∃)を除去するアルゴリズム限定記号消去法: Quantifier elimination)の1つ。1826年ジョゼフ・フーリエが発見し、1918年に L. L. Dines が再発見し、1936年に Theodore Motzkin が再々発見した[1]

アルゴリズム[編集]

以下の手順を繰り返し行い、限量子を除去していく[2]。変数の定義域は実数もしくは有理数

  1. 以下の置き換えを行う。
    1. 等式や不等式に ¬ がかかる物は反転させる。
    2. a ≧ b は b ≦ a へ
    3. a > b は b < a へ
    4. a = b は (a ≦ b) ∧ (b ≦ a) へ
    5. ∀x. P(x) は ¬ ∃x. ¬ P(x) へ
  2. 下記簡略化は随時行う。
    1. 常に成り立つ もしくは 常に不成立な不等式は真や偽に置き換える。
    2. 真や偽が ∧ や ∨ や ¬ に付く場合は適切に論理式を簡略化する。
    3. ∃x. P(x) の形式において、P(x) が x を使用してなければ、∃x. を取り除く。
  3. ∃x. P(x) の形式で、P(x) に限量子が出てこない物を探し、P(x) を選言標準形に変換する。
  4. ∃x. (P(x) ∨ Q(x)) ⇔ (∃x. P(x)) ∨ (∃x. Q(x)) の変換を行う。
  5. Q が x を使用していない場合、∃x. (P(x) ∧ Q) ⇔ (∃x. P(x)) ∧ Q の変換を行う。
  6. 下記公式を使い、限量子を除去する。
上記は一般的な形式だが、より分かりやすく、2つの不等式の場合に書き下すと以下の通り。

具体例[編集]

に対して、Fourier–Motzkin消去法を使用し、簡略化する。









ここで公式を使用する。





整数への拡張[編集]

変数の定義域を整数にする場合の拡張を William Pugh が1992年に発表している[3]。オメガテストと名付けた判定条件を追加している。

また、1972年に D. C. Cooper がFourier–Motzkin消去法の直接の拡張ではないが、整数変数に対する限定記号消去法であるCooper法を発表している[4]

多項式の場合[編集]

一次式ではなく、より一般的な多項式の場合 George E. Collins が1975年に発表した Cylindrical Algebraic Decomposition (CAD) を使用することにより、限定記号消去が出来る。

参照[編集]