D型小惑星

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D型小惑星(D-type asteroid)は、非常に低いアルベドと特徴がなく赤っぽい電磁スペクトルをもつ小惑星である。有機化合物の多いケイ酸塩炭素、無水ケイ酸塩で構成され、内部にはを含むかもしれないと推定されている。D型小惑星は、アタライダルゴのように小惑星帯の外側で見られる他、木星のトロヤ群のほとんどがそうである。

火星の衛星のフォボスとダイモスの反射スペクトルはD型小惑星と類似しており、衛星の起源との関連性が指摘されている[1]

ニースモデル英語版では、D型小惑星は、エッジワース・カイパーベルトが起源であるとされる[2]

タギシュ・レイク隕石のスペクトルは、D型小惑星のそれと類似している[3]

地球に落下する隕石は、小惑星帯に存在する無数の小惑星が衝突した際に飛び散った破片だとされるが、これらの小惑星は光の反射率で測定してその組成を明らかにすることができる。比較的太陽に近い位置に存在し、岩石からできたものをストーンのSを取ってS型小惑星、その外側にあり鉄分を多く含むものをS(ストーンのS)型、さらにその外側にあるものでカーボンを多く含むものをC型(カーボンのC)小惑星と呼ばれている。D型小惑星はこれらのどれにも属せず、反射率が2%程度で非常に低く暗い惑星であり、ダークにちなんでD型小惑星と呼ばれている。2000年1月18日にカナダのユーコン準州の湖に落下したタギッシュ・レイク隕石はこのD型小惑星のかけらではないかと推測されており、遥か遠くから飛来した彗星の一部ではないかと考えられている。[4]

関連項目[編集]

出典[編集]

  1. ^ Rosenblatt, P. (2011), "The origin of Martian moons revisited", Astron. Astrophys. Rev. (2011) 19:44.
  2. ^ William B. McKinnon, 2008, "On The Possibility Of Large KBOs Being Injected Into The Outer Asteroid Belt". American Astronomical Society, DPS meeting #40, #38.03 [1]
  3. ^ 渡部 潤一・井田 茂・佐々木 晶 『シリーズ 現代の天文学 第9巻 太陽系と惑星』(日本評論社、2008年)
  4. ^ コズミックフロントNext 2017年4月20日