千歳緑

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千歳緑
ちとせみどり
 
16進表記 #316745
RGB (49, 103, 69)
CMYK (82, 51, 84, 14)
HSV (142°, 52%, 40%)
出典 原色大辞典

千歳緑ちとせみどり)とは、一般に、マツ科常緑針葉樹の葉のような深い緑色のこと。

概要

古来から不老不死や不変の象徴とされ、四季の移ろいの中でも変わらずに緑の葉をつける松にあやかり、千年の後(千歳)も変わらない緑の意を示している。

この色の考案においては、藍色刈安色を掛け合わせて染められたものとされる[1]

千歳緑(ちとせみどり)の読み方には他に「せんざいみどり」「せんざいりょく」などがある。

別名として、不変の象徴の松を表す「常磐」にあやかった「常磐色(ときわいろ)」や、それを英語にしたエバーグリーン(英:evergreen)が用いられる場合もある。 また、千歳緑の派生色として『仙斎茶(せんさいちゃ)』もしくは『千歳茶』がある。


平安時代作り物語狭衣物語』には千歳緑にあたる記述が見られる。

「千歳の松の深緑を、幾度ともなく重ねたる。多さはこちたく、同じ色なる象眼の表着、……《中略》浸れる松の深緑の心へばぞ、(縫物に)せられたる。童も同じ色にて。」──狭衣物語

脚注

  1. ^ 千歳緑とは”. きもの用語大全. 2019年11月24日閲覧。

参考文献