条件収束
数学において,級数あるいは積分が条件収束(じょうけんしゅうそく)するとは,収束するが絶対収束しないことをいう.
定義
正確には,級数
が条件収束する (converge conditionally) とは,
が存在して有限の数である(∞ や −∞ ではない)が,
であることをいう.
古典的な例は次の交代級数
であり,これは log 2 に収束するが,絶対収束しない(調和級数を参照).
ベルンハルト・リーマン (Bernhard Riemann) はリーマンの級数定理と呼ばれる次の定理を証明した.条件収束する級数は,項の順序を入れ替えることによって,∞ や −∞ を含むどんな和にも収束させることができる.
典型的な条件収束積分は sin(x2) の非負の実軸上の積分である(フレネル積分を参照).
関連項目
参考文献
- Walter Rudin, Principles of Mathematical Analysis (McGraw-Hill: New York, 1964).