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エッシェンモーザー塩

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

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エッシェンモーザー塩
識別情報
CAS登録番号 33797-51-2
(ヨウ化物)[30354-18-8] (塩化物)
PubChem 2724133
ChemSpider 2006292 チェック
特性
化学式 C3H8NI
モル質量 185.01 g/mol
外観 無色の吸湿性結晶
融点

116 °C, 389 K, 241 °F

への溶解度 分解
危険性
Rフレーズ R36/37/38
Sフレーズ S26 S36
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。

エッシェンモーザー塩(Eschenmoser's salt)またはヨウ化ジメチルメチリデンアンモニウム(dimethylmethylideneammonium iodide)は、RCH2N(CH3)2型の誘導体を作るために用いられる、強力なジメチルアミノメチル化剤である[1][2]エノラートシリルエノールエーテル、さらに酸性のケトンまでを効率的にジメチルアミノメチル化することができる。このような第三級アミンができると、さらにメチル化されて、塩基による脱離反応を受け、メチル化されたケトンになってしまう。塩は、名前の由来にもなったスイスの有機化学者アルバート・エッシェンモーザーが初めて作成した[3]

出典

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  1. ^ E. F. Kleinman in "Dimethylmethyleneammonium Iodide and Chloride" in Encyclopedia of Reagents for Organic Synthesis (Ed: L. Paquette) 2004, J. Wiley & Sons, New York.
  2. ^ H. Böhme, E. Mundlos, O.-E.Herboth, "Über Darstellung und Eigenschaften alpha-Halogenierter Amine" Chemische Berichte 1957, 90, 2003-2008.
  3. ^ Jakob Schreiber, Hans Maag, Naoto Hashimoto, Albert Eschenmoser (1971). “Dimethyl(methylene)ammonium Iodide”. Angewandte Chemie International Edition in English 10 (5): 330–331. doi:10.1002/anie.197103301.