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ウスイロイルカ属

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

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ウスイロイルカ属
シナウスイロイルカ
分類
: 動物界 Animalia
: 脊索動物Chordata
亜門 : 脊椎動物亜門 Vertebrata
: 哺乳綱 Mammalia
: 鯨偶蹄目 Cetartiodactyla
亜目 : ハクジラ亜目 Odontoceti
: マイルカ科 Delphinidae
: ウスイロイルカ属 Sousa
学名
Sousa

ウスイロイルカ属(薄色海豚属、Sousa)は、クジラ目ハクジラ亜目マイルカ科に属するの一つ。背中の瘤(こぶ)状の隆起と、成長すると大きく伸びる背びれが特徴である。ウスイロイルカ属に属するについては本文(分類学)を参照。

分布

分類学

ウスイロイルカ属に属するの分類は複雑であり、専門家の間でも論争になっている。最も多い場合で、以下の5種に分類される。

1990年代半ばまでは、多くの専門家はシナウスイロイルカ(Indo-Pacific Humpback Dolpin)とアフリカウスイロイルカ(Atlantic Humpback Dolphin)の2種であると考えていた。(例えば[3], [4], [5])

しかし、1998年、Riceによって発表された系統的な分類法[1]では、シナウスイロイルカ(Indo-Pacific Humpback Dolpin)がシナウスイロイルカ(Pacific Humpback Dolphin、S. chinensis)とウスイロイルカ(Indian Humpback Dolphin、S. plumbea)に分けられ、アフリカウスイロイルカ(Atlantic Humpback Dolphin、S. teuszii)と合わせ、計3種に分類された。 シナウスイロイルカとウスイロイルカの境界はインドネシアスマトラ島としたが、交雑は不可避であろうと考えられている。

更に、オーストラリアの研究者であるGraham Rossは、「しかしながら、最近の形態学的研究からは、部分的には遺伝子解析によっても裏付けられているのだが、S. chinensisと呼ばれるべき単一の種(ただし変化しやすい)から成っていると言える」と言っている。[2]

中国では、シナウスイロイルカは「中国シロイルカ」(中華白海豚、Chinese White Dolphin)と呼ばれており、香港ではドルフィンウォッチングなども行われている。

分類

ウスイロイルカ属 Sousa

ここではS. chinensisS. plumbeaを別の種であるとする分類法に従っている。詳細は本記事の「分類学」を参照。

保護

ウスイロイルカ属(Sousa)全種はIUCNのレッドリストではDD(Data Deficient、情報不足)に分類されている。

参考文献

  1. Dale W. Rice, Marine Mammals of the World. Systematics and Distribution (1998). Published by the Society of Marine Mammalogy as Special Publication No. 4.
  2. Graham J. B. Ross, Humpback Dolphins, pp. 585-589 in Encyclopedia of Marine Mammals (1998) ISBN 0-12-551340-2
  3. National Audubon Society Guide to Marine Mammals of the World (2002) ISBN 0375411410.
  4. Mann, Connor, Tyack and Whitehead, Cetacean Societies: Field Studies of Whales and Dolphins (2000) ISBN 0-226-50341-0.
  5. Mark Carwardine, Whales, Dolphins and Porpoises (1995) ISBN 0-7513-2781-6.