2011年男子世界ファウストボール選手権大会

第13回男子世界ファウストボール選手権大会は、オーストリアにて2011年8月7日から13日にかけて開催された、ファウストボールの男子世界選手権大会。決勝戦でドイツがディフェンディングチャンピオンのオーストリアに勝利し、10回目の世界チャンピオンとなった。

予選はクレムスミュンスター、リンツ、ザルツブルク、ウィーンにて行われ、準々決勝と順位決定戦はリンツ、決勝戦はパッシングのヴァルトシュターディオンにて行われた。

1968年（リンツ）と1990年（フェクラブルック）以来3回目となるオーストリアでの世界ファウストボール選手権大会である。

参加国[編集]

この大会には12か国が参加した。チェコは2大会ぶりの参加であり、セルビアは初めての参加である。

参加国は以下：

ヨーロッパ6	ドイツ	イタリア	オーストリア
	スイス	セルビア	チェコ
南米3	アルゼンチン	ブラジル	チリ
北米1	アメリカ合衆国
アジア1	日本
アフリカ1	ナミビア

様式[編集]

予選ラウンド[編集]

予選では、3チームずつの4つのグループ(A～D)で総当たり戦が行われた。試合はウィーンとザルツブルクで行われた。

中間ラウンド[編集]

中間ラウンドの全試合はクレムスミュンスターとリンツで行われた。

予選ラウンドの優勝国はグループEとされ、最下位国はグループFとされた。
予選ラウンドで第2位となった4か国で決定戦が行われ、勝者2か国がグループE、敗者2か国がグループFとされた。
準々決勝は、グループEの全ての国と、グループFの上位2チームで行われる。その組み合わせは、E1位 - F2位、E2位 - F1位、E3位 - E6位、E4位 - E5位とされた。
グループFの第3位から第6位の国は、9位の試合に出場するための試合で試合を行った。
第8位の敗者は、第5位の試合に出場するために予選の試合でもプレーした。

最終ラウンド[編集]

最終ラウンドと順位決定戦は、パッシングのヴァルトシュターディオンにて行われた。

決勝トーナメントの準々決勝からプレー。

会場[編集]

リンツは既に1968年世界選手権と1990年世界選手権の会場として使われていた。ウィーンでは、1990年に予備試合が行われた。

場所	スタジアム	収容人数
ウィーン	ヨハン・ホフマン広場	1.500
ザルツブルク	ザルツブルク/リフ　州立スポーツセンター	1.500+
クレムスミュンスター	クレムスミュンスターファウストボールセンター	2.300
パッシング	ヴァルトシュターディオン	6.000
リンツ	ÖFBBパフォーマンスセンター	2.000+

スケジュール[編集]

予選ラウンド[編集]

グループAとBはウィーンで行われ、CとDはザルツブルクで行われた。

グループA[編集]

最終順位
順位	国	セット	スコア	勝ち点
1	オーストリア	6:1	75:43	4
2	アルゼンチン	4:3	52:62	2
3	アメリカ合衆国	0:6	34:66	0

試合結果
2011/8/7	アルゼンチン	–	アメリカ	3:0	(11:9, 11:7, 11:4)
2011/8/7	オーストリア	–	アメリカ	3:0	(11:8, 11:4, 11:2)
2011/8/7	オーストリア	–	アルゼンチン	3:1	(11:7, 11: 6, 8:11, 11:5)

グループB[編集]

最終順位
順位	国	セット	スコア	勝ち点
1	ブラジル	6:0	66:33	4
2	ナミビア	3:3	50:50	2
3	セルビア	0:6	33:66	0

試合結果
2011/8/7	ナミビア	–	セルビア	3:0	(11:4, 11:6, 11:7)
2011/8/7	ブラジル	–	セルビア	3:0	(11:5, 11:6, 11:5)
2011/8/7	ブラジル	–	ナミビア	3:0	(11:5, 11:5, 11:7)

グループC[編集]

最終順位
順位	国	セット	スコア	勝ち点
1	ドイツ	6:0	66:28	4
2	イタリア	3:3	52:55	2
3	日本	0:6	34:69	0

試合結果
2011/8/7	イタリア	–	日本	3:0	(11:2, 11:8, 14:12)
2011/8/7	ドイツ	–	日本	3:0	(11:4, 11:4, 11:4)
2011/8/7	ドイツ	–	イタリア	3:0	(11:5, 11:7, 11:4)

グループD[編集]

最終順位
順位	国	セット	スコア	勝ち点
1	スイス	6:0	67:36	4
2	チリ	3:3	55:52	2
3	チェコ	0:6	32:66	0

試合結果
2011/8/7	チリ	–	チェコ	3:0	(11:6, 11:7, 11:5)
2011/8/7	スイス	–	チェコ	3:0	(11:5, 11:6, 11:3)
2011/8/7	スイス	–	チリ	3:0	(11:4, 12:10, 11:8)

グループ決定戦[編集]

グループAとグループBの第2位同士、グループCとグループDの第2位同士でグループ決定戦が行われた。勝者はグループE、敗者はグループFとされた。

試合結果
2011/8/8	アルゼンチン	–	ナミビア	3:0	(13:11, 11:8, 11:6)
2011/8/8	イタリア	–	チリ	0:3	(8:11, 7:11, 6:11)

中間ラウンド[編集]

中間ラウンドの試合はクレムスミュンスターとリンツで行われた。

グループE[編集]

最終順位
順位	国	Sp.	セット	スコア	勝ち点
1	オーストリア	5	13:60	195:163	8
2	ブラジル	5	14:10	240:214	8
3	ドイツ	5	10:70	170:159	6
4	アルゼンチン	5	09:10	168:186	4
5	スイス	5	09:90	178:165	4
6	チリ	5	02:12	205:175	0

試合結果
2011/8/8	ブラジル	–	アルゼンチン	3:2	(11:7, 7:11, 7:11, 11:6, 12:10)
2011/8/8	ドイツ	–	チリ	3:0	(11:7, 11:5, 15:13)
2011/8/8	オーストリア	–	ブラジル	3:2	(10:12, 9:11, 11:8, 11:9, 11:6)
2011/8/9	ドイツ	–	スイス	0:3	(4:11, 8:11, 6:11)
2011/8/9	ドイツ	–	アルゼンチン	3:0	(11:5, 11:7, 11:4)
2011/8/9	オーストリア	–	チリ	3:0	(11:9, 11:7, 11:8)
2011/8/9	ブラジル	–	ドイツ	3:1	(11:9, 12:14, 11:7, 11:5)
2011/8/9	オーストリア	–	スイス	3:0	(12:10, 11:7, 11:6)
2011/8/10	ブラジル	–	チリ	3:2	(11:1, 11:6, 10:12, 10:12, 11:4)
2011/8/10	スイス	–	アルゼンチン	1:3	(11:5, 10:12, 13:15, 7:11)
2011/8/10	Chile	–	アルゼンチン	0:3	(5:11, 8:11, 11:13)
2011/8/10	オーストリア	–	ドイツ	1:3	(8:11, 11:9, 8:11, 8:11)
2011/8/10	ブラジル	–	スイス	3:2	(8:11, 11:8, 7:11, 11:8, 11:9)

グループF[編集]

最終順位
順位	国	Sp.	セット	スコア	勝ち点
1	ナミビア	5	15:10	163:097	10
2	イタリア	5	13:50	185:140	8
3	セルビア	5	09:11	175:195	6
4	アメリカ合衆国	5	10:11	198:191	4
5	チェコ	5	06:12	138:181	2
6	日本	5	02:15	132:193	0

試合結果
2011/8/8	アメリカ	–	セルビア	2:3	(9:11, 11:8, 11:13, 11:6, 10:12)
2011/8/8	日本	–	チェコ	0:3	(9:11, 11:13, 6:11)
2011/8/8	アメリカ	–	ナミビア	0:3	(3:11, 5:11, 6:11)
2011/8/8	チェコ	–	イタリア	0:3	(2:11, 5:11, 9:11)
2011/8/9	セルビア	–	チェコ	3:1	(11:5, 13:11, 3:11, 11:8)
2011/8/9	日本	–	ナミビア	0:3	(7:11, 2:11, 9:11)
2011/8/9	アメリカ	–	チェコ	3:2	(11:5, 9:11, 11:4, 9:11, 11:7)
2011/8/9	アメリカ	–	イタリア	2:3	(11:3, 9:11, 12:10, 5:11, 11:13)
2011/8/10	アメリカ	–	日本	3:0	(11:7, 11:6, 11:9)
2011/8/10	セルビア	–	イタリア	0:3	(6:11, 2:11, 6:11)
2011/8/10	チェコ	–	ナミビア	0:3	(5:11, 3:11, 5:11)
2011/8/10	セルビア	–	日本	3:2	(11:6 9:11 14:15 11:2 11:8)
2011/8/10	イタリア	–	ナミビア	1:3	(11:6, 10:12, 8:11, 6:11)

準々決勝[編集]

準々決勝はリンツで行われた。

試合結果
2011/8/11	アルゼンチン	–	スイス	3:2	(12:10, 7:11, 11:8, 11:13, 12:10)
2011/8/11	ドイツ	–	チリ	3:1	(8:11, 11:2, 11:2, 11:6)
2011/8/11	ブラジル	–	ナミビア	3:0	(11:4, 11:4, 11:5)
2011/8/11	オーストリア	–	イタリア	3:0	(11:9, 11:7, 14:12)

5位～12位決定戦のための予選ラウンド[編集]

パッシングとリンツで行われた。

試合結果
2011/8/12	セルビア	–	日本	3:1	(11:7, 5:11, 11:8, 11:8)
2011/8/12	アメリカ	–	チェコ	3:0	(14:12, 11:3, 11:5)
2011/8/12	スイス	–	イタリア	3:0	(11:2, 11:4, 11:4)
2011/8/12	チリ	–	ナミビア	3:0	(11:8, 11:8, 11:7)

準決勝[編集]

準決勝はパッシングで行われた。

試合結果
2011/8/12	アルゼンチン	–	オーストリア	3:4	(2: 11, 5:11, 11:9, 12:10, 6:11, 12:10, 5:11)
2011/8/12	ドイツ	–	ブラジル	4:1	(11:5, 11:5, 11:4, 8:11, 11:6)

順位決定戦[編集]

パッシングにて行われた。

順位決定戦
2011/8/13 (11/12位)	日本	–	チェコ	0:3	(9:11, 2:11, 7:11)
2011/8/13 (9/10位)	セルビア	–	アメリカ	0:3	(8:11, 4:11, 9:11)
2011/8/13 (7/8位)	イタリア	–	ナミビア	3:0	(11:2, 11:5, 11:7)
2011/8/13 (5/6位)	スイス	–	チリ	3:0	(12:10, 11:7, 11:5)

3位決定戦[編集]

試合結果
2011/8/13	アルゼンチン	–	ブラジル	0:4	(7:11, 10:12, 8:11, 7:11)

決勝[編集]

試合結果
2011/8/13	オーストリア	–	ドイツ	2:4	(7:11, 11:9, 12:14, 11:6, 7:11, 6:11)

審判[編集]

IFA審判委員会のカール・ヒンターライター委員長は、世界選手権で4カ国から8名の審判を指名した。

名前	国	最終ラウンドでの担当
		審判			線審
		準々決勝	準決勝	決勝	準々決勝	準決勝	決勝
マルセル・マイヤー	スイス	AUT - ITA	ARG - AUT		GER - CHL		F / GER - AUT
ブルーノ・カヴァシン	スイス				GER - CHL AUT - ITA	GER - BRA ARG - AUT	F / GER - AUT
アウレリオ・フレイタス	ブラジル	ARG - SUI		F / GER - AUT		ARG - AUT
ヴォルフガング・ロシチッツ	オーストリア		GER - BRA	P3 / ARG - BRA	ARG - SUI BRA - NAM
カート・パーツァー	オーストリア	GER - CHL					P3 / ARG - BRA
ゲルノイド・ハイツァー	オーストリア	BRA - NAM				GER - BRA
ユルゲン・アルブレヒト	ドイツ				ARG - SUI AUT - ITA		P3 / ARG - BRA
レイナー・フロムナハト	ドイツ				BRA - NAM

テレビ放送[編集]

組織委員会はオーストリアのスポーツ放送局であるORF Sport+を、2011年の世界ファウストボール選手権大会のメディアパートナーとすることができた。同局は、オーストリアのファウストボール代表チームのイタリアとの準々決勝、2つの準決勝、三位決定戦、そしてドイツとオーストリアの決勝戦を放送した。

順位[編集]

結果:

順位	国
1	ドイツ
2	オーストリア
3	ブラジル
4	アルゼンチン
5	スイス
6	チリ
7	イタリア
8	ナミビア
9	アメリカ合衆国
10	セルビア
11	チェコ
12	日本

外部リンク[編集]

2011年男子世界ファウストボール選手権大会の公式サイト