1995年のセントラル・リーグ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
1995年のセ・リーグから転送)

1995年セ・リーグ

開幕前[編集]

前年日本一となった巨人が、広沢克己内野手とジャック・ハウエル内野手をヤクルトから、川口和久投手を広島から補強したこともあって、前評判は圧倒的に高かった。

序盤戦[編集]

巨人は、開幕カードのヤクルト戦で、初戦こそ斎藤雅樹投手が完封勝利を収めたものの、2戦目は桑田真澄投手が完投を勝利を目前にして、9回に飯田哲也外野手に頭部を直撃する危険球を投じてしまい、退場したことをきっかけにして、逆転負けを喫してしまう。3戦目も敗れ、スタートは3勝8敗と最悪。結局、巨人は優勝争いに加わることなく終わった。

広沢・ハウエルに去られたヤクルトだったが、阪神から移籍したトーマス・オマリー内野手が大活躍。首位に立ち、6月には2位に8.5ゲーム差を付けた。

中盤戦[編集]

ヤクルトを追ったのが、川口に去られた広島。野村謙二郎江藤智緒方孝市らの強力打線が活躍。8月にはヤクルトに2.5ゲーム差まで迫ったが、ケガ人が出て失速。

終盤戦[編集]

ヤクルトは9月8日にテリー・ブロス投手が巨人戦でノーヒットノーランを達成。15日にはマジック10を点灯させる。

優勝決定は9月30日、神宮球場の巨人戦。古田敦也捕手とオマリーにホームランが出て、投げてはブロスが完封。5-0で勝利した。

最終成績[編集]

順位 チーム 試合 勝率 監督
1 ヤクルト 130 82 48 0 .631 野村克也
2 広島 131 74 56 1 .569 8.0 三村敏之
3 巨人 131 72 58 1 .554 10.0 長嶋茂雄
4 横浜 130 66 64 0 .508 16.0 近藤昭仁
5 中日 130 50 80 0 .385 32.0 高木守道
6 阪神 130 46 84 0 .354 36.0 中村勝広/藤田平

表彰選手[編集]

MVP トーマス・オマリー(ヤクルト) 打率.302 本塁打31本
新人王 山内泰幸(広島) 14勝10敗 防御率3.03

打撃部門[編集]

首位打者 アロンゾ・パウエル(中日) .355
本塁打王 江藤智(広島) 39
打点王 江藤智(広島) 106
最多安打 野村謙二郎(広島) 173
盗塁王 緒方孝市(広島) 47
最高出塁率 トーマス・オマリー(ヤクルト) .429

投手部門[編集]

最優秀防御率 テリー・ブロス(ヤクルト) 2.33
最多勝 斎藤雅樹(巨人) 18
最優秀救援投手 佐々木主浩(横浜) 39
最多奪三振 斎藤雅樹(巨人) 187

ベストナイン/ゴールデングラブ[編集]

ベストナイン ゴールデングラブ
投手 斎藤雅樹(巨人) 斎藤雅樹(巨人)
捕手 古田敦也(ヤクルト) 古田敦也(ヤクルト)
一塁手 トーマス・オマリー(ヤクルト) 駒田憲広(横浜)
二塁手 ロバート・ローズ(横浜) 立浪和義(中日)
三塁手 江藤智(広島) 石井琢朗(横浜)
遊撃手 野村謙二郎(広島) 野村謙二郎(広島)
外野手 アロンゾ・パウエル(中日) 飯田哲也(ヤクルト)
松井秀喜(巨人) 緒方孝市(広島)
金本知憲(広島) 音重鎮(広島)

その他[編集]

沢村賞 斎藤雅樹(巨人) 防御率2.70 187奪三振