電子雲

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電子雲(でんしうん)とは、原子中の電子の存在確率をに例えた呼び方のこと。

原子の構造について、量子力学が誕生する以前のラザフォード模型では、電子はあたかも太陽のまわりを公転する惑星のように原子核のまわりを廻っているとされた。現代でも日本の初等教育等でそのように教えている場合もある。

しかし量子力学が確立してからは、電子の状態(量子状態)はもはや粒や点で描写することができず、確率で表されることが明らかとなった。 たとえば同じように電子を準備して、その位置を毎回同じように測定しても、その測定値は一般的に測定ごとにバラつく。 しかしある測定値が得られる確率は、同じように電子を準備すれば毎回同じである。 つまり電子は空間のある1点に存在するのではなく、電子が存在する確率には空間的な分布がある。 電子雲とは、空間的に分布する確率で表される電子の存在を「雲のようにぼんやりと存在する」と例えたときに使われる呼び方である。