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'''ヤン・ミクシンスキー'''(Jan Mikusiński、[[1913年]][[4月3日]]-[[1987年]][[7月27日]])は、ポーランドの数学者。[[解析学]]における先駆的な業績で知られる。[[微分方程式]]の解法として有効な[[演算子法]]を発展させた(ミクシンスキーの演算子法)。ミクシンスキーの演算子法は、関数の[[畳み込み]]に関しての代数に基づくものである。畳み込み積から、ミクシンスキーは[[商体]](分数体)と呼ばれる代数を定義るにったミクシンスキーは、これらの関数のなす順序対を演算子と呼んだ。また、ミクシンスキーのキューブ、Antosik-Mikusinskiの定理、ミクシンスキーの畳み込み代数等でも知られている。
'''ヤン・ミクシンスキー'''(Jan Mikusiński、[[1913年]][[4月3日]]-[[1987年]][[7月27日]])は、ポーランドの数学者。[[解析学]]における先駆的な業績で知られる。[[微分方程式]]の解法として有効な[[演算子法]]を発展させた(ミクシンスキーの演算子法)。ミクシンスキーの演算子法は、[[フーリエ変換]]にする、ある種の函数の畳み込み[[多元環|代数]]をもと展開される。こ非単位的代数が[[畳み込み|畳み込み積]]に関する零因子を持たないこと(Titchmarshの定理)から、代数学において一般に[[商体]](あるいは分数体)と呼ばれる構成行ってひとつの体が一意的に定義でき。このような構成て得られる体に属する元は、もとの代数の元(ここでは特定の性質を備え函数)の順序対(の属する同値類)であり、ミクシンスキーはれらを総じて演算子と呼んだ。また、ミクシンスキーのキューブ、Antosik-Mikusinskiの定理、ミクシンスキーの畳み込み代数等でも知られている。


==主要著書==
==主要著書==

2011年8月16日 (火) 18:18時点における版

ヤン・ミクシンスキー(Jan Mikusiński、1913年4月3日-1987年7月27日)は、ポーランドの数学者。解析学における先駆的な業績で知られる。微分方程式の解法として有効な演算子法を発展させた(ミクシンスキーの演算子法)。ミクシンスキーの演算子法は、フーリエ変換に関する、ある種の函数の畳み込み代数をもとに展開される。この非単位的代数が畳み込み積に関する零因子を持たないこと(Titchmarshの定理)から、代数学において一般に商体(あるいは分数体)と呼ばれる構成を行ってひとつの体が一意的に定義できる。このような構成によって得られる体に属する元は、もとの代数の元(ここでは特定の性質を備えた函数)の順序対(の属する同値類)であり、ミクシンスキーはそれらを総じて演算子と呼んだ。また、ミクシンスキーのキューブ、Antosik-Mikusinskiの定理、ミクシンスキーの畳み込み代数等でも知られている。

主要著書

  • Jan Mikunsinski, Operational calculaus, Pergamon Press, Oxford (1953) 松村 英之, 松浦 重武 (翻訳), 「演算子法」, 裳華房 (1963), ISBN 978-4785310196
  • S. Hartman, Jan Mikusinski, Theory of Lebesgue Measure and Integration, Elsevier (1961), ISBN 978-0080138329
  • Piotr Antosik, Jan Mikusiński and Roman Sikorski, Theory of distributions; the sequential approach, Elsevier Scientific (1973), ISBN 0444410821
  • Jan Mikunsinski, The Bochner Integral, Birkhauser (1978), ISBN 978-3764308650
  • Jan Mikunsinski, Piotr Mikunsinski, Introduction To Analysis: From Number to Integral, John Wiley and Sons Ltd. (1993), ISBN 978-0471589884

外部リンク