「バイエルン級戦艦」の版間の差分

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記事推敲
(記事推敲)
 
==設計==
本級の排水量は遂に3万トンを超える32,000トンにおよび、主砲は「ヘルゴラント級」以来の30.5cm砲から一挙に38cm(15インチ)砲が採用された。ドイツは従来、英国よりもひとクラス小型の主砲を搭載してきたが、これで一気に英国に追いついた事になる。当初は3連装砲塔による火力増大が検討されたものの、先行して3連装砲塔を採用したオーストリア海軍の戦艦において揚弾などに不具合が生じたため、確実な動作を約束する連装砲塔を採用し、主砲口径の増大による火力の向上を図ったのである。この連装砲塔を背負い式配置で前後に2基、計4基を装備、副砲は最上甲板下の舷側部分にケースメイト配置で左右8門ずつ装着され備した。
 
本級の火力は同時期に開発中であった[[イギリス海軍]]の15インチ砲装備の戦艦、もしくは[[フランス海軍]]の34cm砲10門戦艦に投射弾量で匹敵した。また本級(に限らず他のドイツ戦艦も同じであるが)の主砲は軽量の砲弾を装薬を多く使用装填して撃つため、初速が大きく近距離(5,000~8,000m)での貫通力に優れるが、射程が伸びるにつれ威力が減じ、長射程英仏に劣るものであった(ただし射程自体は大きい)。これはドイツ海軍は視界の悪い北海での戦いを想定したため、長距離砲戦を想定していなかったからである。また、戦時中の[[ドイツ]]は上質の重油の安定した供給を得ることができず、本級は石炭を主に使用する混焼缶を使用したため艦隊速力の低速に苦しめられた。
 
=== 主砲塔配置 ===
主砲塔の配置は、新設計の「SK L/45 38cm(45口径)砲」である。その性能は重量750kgの砲弾を最大仰角16度で射程20,400 mまで届かせることが出来できた。この砲を前級と同じく連装砲塔に収めた。俯仰能力は仰角20度、俯角8度であるが、後述する設計途中の改装により最終的に最大仰角20度で射程23,200 mまで届かせることができた。
砲塔の旋回角度は、船体首尾線方向を0度として左右150度の広い旋回角度を持つ。主砲身の俯仰・砲塔の旋回・砲弾の揚弾・装填は主に電力で行われ、補助に人力を必要とした。発射速度は毎分2~2.5発である。
これを2門主砲塔に収め、1番主砲塔、2番主砲塔が背負い式に構成されている。その後ろに装甲司令塔を組み込んだ操舵艦橋と三段の見張り所を持つ三脚檣があり、さらに後ろの第一煙突と第二煙突のうち、第二煙突の両脇に艦載艇揚収用のデリッククレーン、第二煙突と簡素な単脚後檣の間は探照灯台となっている。その背後には3番、4番主砲塔が後ろ向きの背負い式に配置されている。主砲は前後方向に4門、左右方向に最大8門が指向できた。
 
=== 副砲等 ===
副砲は前級に引き続き「SK L/45 15cm(45口径)[[速射砲]]」を採用した。性能は重量45.3kgの砲弾を仰角19度で13,500mまで届かせることが出来た。この砲を新設計のMPL C/13型単装砲架に装備した。砲架は仰角19度・俯角8.5度で150度の射界を持っていた。この砲は6基がケースメイトで、片舷8基を最上甲板の下に放射状に配置した。艦首方向に4門、左右方向に8門、艦尾方向に2門が指向出来できた。
 
その他に対水雷艇用に「SK L/45 8.8cm(45口径)速射砲」を単装砲架で8~10基装備した。これは前後艦橋の両脇に4~5門を配置したものである。更に対艦攻撃用に60cm水中魚雷発射管を単装で艦首に1門、左右舷側に2門ずつの計5門を装備した。
 
== 艦体 ==
防御方式は前級と同じく全体防御方式を採用しており、艦首尾部までの舷側全体にまで装甲が張られた。水線中央部の前後部砲塔間の最も厚い箇所が350mm、艦首尾部では100mmであった。水線下に200mmから170mmにテーパーした装甲板が張られたが範囲は狭かった。艦内の水密区画装甲は50mm装甲が艦底部まで垂直に張られた。また、水線上部の中央舷側部にも180mmの装甲が張られており、ケースメイト式副砲部は170mmと重防御であった。主砲は最大350mm~250mmで天蓋部は120mm、バーベット部が甲板上に出ている箇所で前面350mm、背面250mmである。甲板部の水平防御は船首楼甲板:40mm、第一甲板:30mm、主防御甲板は傾斜部・平坦部ともに30mmである。艦底部は舷側バルジからのばされた二重底でありこの時代の水雷防御としてトップクラスの防御を持っていた。
 
== 機関 ==
本級の機関は海軍式石炭・重油混焼水管缶14基にパーソンズ式高・低圧直結タービン3基3軸推進を用いており、最大出力35,000hp、速力22ノットを発揮した。機関室配置は前級と同じく二つの縦隔壁で縦に三つに分かたれており、左舷軸・中央軸・右舷軸となっている。さらに一つの機関室はボイラー室4部屋と機械室2部屋から構成されているが、ボイラー室3部屋とボイラー室1部屋と機械室の間は水密隔壁で分断されており、前か後ろの部屋が浸水しても片方は生き残る工夫を施されている。これは後の「ビスマルク級」にも継承されている。機械室にはタービン機関や諸発電機が納められているのは他国と変わらないが、ドイツは高速タービンと低速タービンの構成を他国は並列に置くところを、ドイツは前後に配置したところに特色がある。これは機関室を隔壁で分けたためにスペースが左右に狭いためである。なお、ザクセンのみ機関は中央軸のみMAN社製ディーゼル機関により推進する予定であった。
 
== 艦暦 ==
1,892

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