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2010年2月14日 (日) 09:56時点における版
『哲学探究』は哲学者ルートヴィヒ・ウィトゲンシュタインによって執筆され、死後の1953年に彼の遺稿をまとめて出版された著作である。
概要
『論理哲学論考』で示された前期ウィットゲンシュタインに対して後期ウィトゲンシュタイン哲学の代表作とされる研究である。後期のウィトゲンシュタインにおける重要な概念、「言語ゲーム」や「家族的類似性」という語や、同じく重要なアイディアである「規則に従うこと」「私的言語の不可能性」「志向性」等の考察が記されている。かつて『哲学探求』とも訳されたが、原語をそのまま訳すると、「哲学的研究」が最も近いものとなる。日本語訳者がその表現を嫌い、「哲学研究」と訳したもので発表しようとしたものの、研究より探求のほうがよいのではないかと迷い、その結果まず研の文字だけ直したものが定着したという逸話を持つ。
文献
- 藤本隆志訳『哲学探究 ウィトゲンシュタイン全集第8巻』(大修館書店、1976年)