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'''全銀協標準プロトコル'''(ぜんぎんきょうひょうじゅんプロトコル)とは[[全国銀行協会]]により公表された[[日本銀行]]と各金融機関、各金融機関間、各金融機関と利用者の間のコンピュータ接続方式。
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'''全銀手順'''とは[[全国銀行協会]]が銀行間および銀行と銀行サービス利用者の間のデータ交換のために策定した通信手順規格である。
「全銀協手順」、「Z手順」とも呼ばれる。銀行とのデータ交換にとどまらず、一般的な企業間データ交換手順としても利用されている。


金融機関とのデータ交換にとどまらず、一般的な企業間データ交換手順としても利用されている。
全銀手順には、公衆電話回線を直接利用する方式と、[[TCP/IP]]を利用する方法(全銀TCP/IP手順)がある。「全銀協手順」という呼称で特に前者を意味することが多い。


'''全銀協手順'''、'''全銀手順'''、'''Z手順'''とも呼ばれる。
== 全銀協手順 ==


仕様は[[全国銀行協会]]から有償で入手することができる。
1983年に「全銀協標準プロトコル(ベーシック手順)」として規格化された<ref>[http://www.net.intap.or.jp/oiia/cont1/p0302.html%7B0recid=10388.html INTAP 全銀協手順]</ref>。
通信制御に[[BSC手順]]を使っている。通信速度はアナログ回線では2400bps、ISDN回線を利用すれば最大64kbpsである。


==概要==
== 全銀TCP/IP手順 ==
===ベーシック手順===
銀行と企業との間でオンラインデータの交換を行う場合に使用することを目的として開発された日本独自の通信手順。


[[1983年]]10月に'''全銀協標準通信プロトコル(ベーシック手順)'''<ref>[http://www.net.intap.or.jp/oiia/cont1/p0302.html%7B0recid=10388.html INTAP 全銀協手順]</ref>が制定され、[[1984年]]1月には'''全銀協パーソナルコンピュータ用標準通信プロトコル(ベーシック手順)'''が制定された。専用のハードウェアや回線を必要とする。
BSCの代わりに[[トランスポート層]]に[[TCP/IP]]を用いる手順として1997年に制定された。TCP/IPが利用可能な様々な通信方式を利用でき、
高速な通信ができるのが利点である。


通信制御に[[BSC手順]](2進同期通信)に準拠したものを使っており、データリンクレベルと電文制御レベルを区分している点が特徴。通信速度は[[アナログ回線]]では2400[[bps]][[ISDN]]回線を利用すれば最大64kbpsである。
仕様は[[全国銀行協会]]から入手することができる(有償)

回線層、[[データリンク層]]、通信制御層、機能制御層、[[アプリケーション層]]の5階層構成となっており、[[OSI参照モデル]]とは異なる。

=== TCP/IP手順 ===
[[1997年]]3月に制定された。'''拡張Z手順'''とも呼ばれる。

アプリケーションインターフェイスは、ベーシック手順と互換性を保っているが、BSC手順の代わりに[[トランスポート層]]に[[TCP/IP]]を用いる。TCP/IPが利用可能な様々な通信方式、通信機器を利用でき、高速な通信ができるのが利点である。

データ交換を目的としたプロトコルであり、用途を限定することによって信頼性を高めている。

通信インターフェイスとして[[CORBA]]が採用される。


== 脚注 ==
== 脚注 ==
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== 外部リンク ==
== 外部リンク ==
* [http://www.zenginkyo.or.jp/publication/check_13/index.html 全国銀行協会 全銀協標準通信プロトコルーTCP/IP手順]
* [http://www.zenginkyo.or.jp/publication/check_13/index.html 全国銀行協会 全銀協標準通信プロトコルーTCP/IP手順]

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[[Category:通信プロトコル]]
[[Category:日本の銀行]]

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2008年2月27日 (水) 01:28時点における版

全銀協標準プロトコル(ぜんぎんきょうひょうじゅんプロトコル)とは全国銀行協会により公表された日本銀行と各金融機関、各金融機関間、各金融機関と利用者の間のコンピュータ接続方式。

金融機関とのデータ交換にとどまらず、一般的な企業間データ交換手順としても利用されている。

全銀協手順全銀手順Z手順とも呼ばれる。

仕様は全国銀行協会から有償で入手することができる。

概要

ベーシック手順

銀行と企業との間でオンラインデータの交換を行う場合に使用することを目的として開発された日本独自の通信手順。

1983年10月に全銀協標準通信プロトコル(ベーシック手順)[1]が制定され、1984年1月には全銀協パーソナルコンピュータ用標準通信プロトコル(ベーシック手順)が制定された。専用のハードウェアや回線を必要とする。

通信制御にはBSC手順(2進同期通信)に準拠したものを使っており、データリンクレベルと電文制御レベルを区分している点が特徴。通信速度はアナログ回線では2400bpsISDN回線を利用すれば最大64kbpsである。

回線層、データリンク層、通信制御層、機能制御層、アプリケーション層の5階層構成となっており、OSI参照モデルとは異なる。

TCP/IP手順

1997年3月に制定された。拡張Z手順とも呼ばれる。

アプリケーションインターフェイスは、ベーシック手順と互換性を保っているが、BSC手順の代わりにトランスポート層TCP/IPを用いる。TCP/IPが利用可能な様々な通信方式、通信機器を利用でき、高速な通信ができるのが利点である。

データ交換を目的としたプロトコルであり、用途を限定することによって信頼性を高めている。

通信インターフェイスとしてCORBAが採用される。

脚注

  1. ^ INTAP 全銀協手順

関連項目

外部リンク