アポフィス (小惑星)

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2004 MN4は、アテン群に属する小惑星の一つ。2004年6月に発見された。直径は390mと見積もられている。地球軌道のすぐ外側から金星軌道付近までの楕円軌道を323日かけて公転している。

2004年12月27日現在、この小惑星は2029年4月13日金曜日)に2.7%(37分の1)の確率で地球に衝突するとされており、小惑星としては初めてトリノスケールで4、パレルモスケールで1.0とされた。

この小惑星は、将来取りうる軌道をより正確に知るため、現在追跡されている。今後の調査によって、衝突する可能性は下方修正されるだろうと考えられている。

歴史

2004 MN42004年6月19日アメリカ合衆国アリゾナ州にあるキッツピーク国立天文台にて、ハワイ大学ロイ・タッカーデイビット・J・トーレンファブリジオ・ベルナルディによって発見され、二晩にわたって観測された。

2004年12月18日オーストラリアサイディングスプリング天文台ゴードン・ギャラッドによって再発見された。その後数日間に行われた世界中からの観測により、6月に発見された際の軌道と繋がることが確認された。

2004年12月24日NASAはこの小惑星が2029年4月13日に地球に衝突する確率を300分の1と発表し、トリノスケール2とした。このことは日本のメディアでも取り上げられた。同日、衝突する確率を1.6%(62分の1)と修正し、トリノスケールを4に引き上げた。

2004年12月25日、101個の観測報告を元に、衝突する確率を2.4%(42分の1)と修正し、同日中に2.2%(45分の1)と改めた。また、この小惑星の直径は390mから440mであり、質量は1.2×1011kgであると発表した。

2004年12月26日、169個の観測報告を元に、小惑星の直径を380m、質量を7.5×1010kgと発表した。

2004年12月27日、176個の観測報告を元に、小惑星の直径を390m、質量を7.2×1010kg、衝突確率を2.7%(37分の1)と修正した。

衝突の影響

NASAの評価によると、この小惑星が衝突した場合のエネルギーはTNT火薬1480メガトン相当である。これは広島型原爆10万個分に相当する。

実際にどのような影響が出るかは、小惑星の構成成分、衝突する地点や角度により異なるが、数千km²にわたり大きな被害を出すと考えられる。しかし、長期間にわたり地球規模の影響が出るとは考えられない。

外部リンク