海軍暗号書D

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ナビゲーションに移動 検索に移動

海軍暗号書D(かいぐんあんごうしょでい)は、日本海軍が用いた暗号書の一つ。

概要[編集]

日本海軍は数種の暗号書を使っていたが、もっとも良く用いられた一般暗号書。単語あるいは文字を5桁の数字に変換する1次暗号書と5桁の乱数を並べた乱数表で構成される(それ以外に地点名をアルファベット2文字に変換する地点略号表があった。)。1939年 6月1日に導入された5桁の乱数式暗号は、改良されて1940年12月1日から使用された(D1) 。アメリカ軍は1942年1月に撃沈した伊号124潜水艦から暗号書を引き揚げると、たちまち暗号解読の速度が上がった。3月頃からはほぼリアルタイムで解読に成功している。5月28日に暗号が更新された(D2) が、アメリカがミッドウェー作戦の詳細な計画をD1暗号の解読で既に掴んでいたため、ミッドウェー海戦等の敗因のひとつに挙げられている。

1942年12月以降は、呂暗号書が全部隊で使用されることになった。これはD暗号が解読された可能性に対応したものではなく、ミッドウェー海戦で重巡洋艦三隈」が放置され、その最後を確認したものがいなかったためである。1943年2月のガタルカナル島撤退作戦(ケ号作戦)が、米軍に撤退意図を気づかれることなく成功していることを見ても、この時期、日本軍の暗号の多くが解読されていたわけではない。

関連項目[編集]