河女

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河女(かわおなご)は、青森県南津軽郡浪岡町(現:青森市浪岡)に伝わる妖怪

姿は人間の女性のようで、大変美しい容姿をしているという[1]。十川の釜谷橋の土手に現れ、橋を通る男に声をかけ、その声に応じた男は、河女に取り憑かれてしまう[1]

憑かれた男は急に大食漢となる[1]。その食欲たるや飯櫃を空っぽにするほどで、時には自分の便すら食べてしまうという[1]。そして夜に皆が寝静まると、男は河女に会いに行く[1]。この際、河女の姿は人には見えず、憑かれた男にのみ見える[1]。そしてその男はやがて、精神に異常をきたしてしまうという[1]

脚注[編集]

  1. ^ a b c d e f g 内田邦彦 著「津軽口碑集」、池田彌三郎他 編『日本民俗誌大系』 第9巻、角川書店、1974年、471頁。ISBN 978-4-04-530309-8