心霊現象

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心霊現象 (しんれいげんしょう) とは、超常現象の中で、とりわけ霊魂が起こしていると考えられるものをいう。逆の言い方をするなら、「超常現象」の中でも、心霊を研究する立場から、が介在していると推測される現象を限定的にそう呼ぶことが多い。

概説[編集]

霊の介在によって生じたとも考えられており、現時点での一般的な自然科学的な知識では説明しきれないとされる現象のことである[1]

大分類[編集]

『超常現象大事典』では、大きく「物理的心霊現象」と「精神的心霊現象」に分けられる、とされた[2]とされる。

「物理的心霊現象」とは、霊の作用により何らかの物理的に観測可能な現象を生じるもの[3]とされ、例えば、物質化現象瞬間移動物体浮揚ラップ現象ポルターガイスト現象念写直接書記直接談話などが含まれる[4]

「精神的心霊現象」とは、物理的現象を伴わず、霊媒が霊からメッセージを受け取るものであるとされ、例えば自動言語自動書記口寄せ霊視霊聴などである[5]とされている。

解説[編集]

最も分かりやすいものは、「霊的存在の目撃談」や、「そういった存在が引き起こしたとされる諸現象や祟りなどの経験談」といったものの内容に含まれる情報である。しかし、これらは経験者(同時に複数の場合もある)の主観に基づく経験談がほとんどで、自己暗示、集団催眠錯覚幻覚幻聴などの勘違いの例も多く、興味本位でその情報を公開する限りは怪談や怪異譚の範囲を出ない。

一般に、生きている人間が目に見えない霊的存在にとり憑かれる、あるいは霊的存在に体内に入り込まれるとされる現象を、憑依(ひょうい)現象という。(単に「憑依」とする場合も多い。)その結果、入り込まれた者の性格や態度が急変したり、体調に異変が起こり、事故に遭い易くなり、怪我が多くなる場合もあるとされる。これらは、憑依されたとする者の主観的経験や親告、一般的に霊能者と呼ばれる者の主観的判断や主張に拠るところがほとんどのため、研究対象として客観的証拠が乏しいなどの欠点があり、単なる思い込み、一種のヒステリー状態やノイローゼ催眠や自己暗示などとの見分けもつきづらい。

その他、心霊を研究する立場から研究対象とされている各種の不思議現象を含めてこう呼ぶこともあり、物理化現象と呼ばれることも多い。(注;ここでの「物理化現象」とは、物理学やそのカテゴリーでの用語とはほとんど無関係である。)以下、代表的な現象を数例挙げる。

  • ここで挙げた霊的存在の介在により、手を触れずに物体が動き、建物の振動などが起こるとされる、ポルターガイスト(騒霊)現象。(テレビに映ったポルターガイスト現象
  • 誰も存在しない場所や空間から何がしかの音が聞こえてくるとされるラップ現象
  • 客観的に誰の目でも確認すべく霊などの姿を視覚化させたり、霊の存在を客観的に証明できうる物証を残すことを、一般に物質化現象

などである。

神仏や霊の姿、その存在を示す現象などが写りこんだ写真を心霊写真と呼ぶが、これも心霊現象に含められることが多い。

人々の態度、研究[編集]

態度[編集]

このような現象に対する人々の態度は、国や文化ごとに大きく異なる。

イギリス人などは、無類の幽霊好きで、自分の家に幽霊が出ることを自慢しあう[6]、という。さらには、ミステリー・ツアーなどが組まれ、幽霊が出没する場所などを集団で訪問して楽しんでいたりする[7]、という。

それに対して、日本人は、「悪い噂になる」などと言って、ひた隠しにしようとする傾向がある[8]、という。

研究[編集]

心霊に対する真の研究者の多くは営利目的ではないため、その全てを肯定するわけではなく、錯覚やトリックを用いたインチキなどの諸条件を排除した上で、それらの体験談や物証、第三者の証言などに基づいて、また、時には様々な装置も用いて適正な判断を下すことを理想とするとされる。しかし、そういったことで得られた研究結果が現在の科学のフィールドで認知されることは、ほとんどない。科学の立場では考えられうる限りの合理的理由付けをし、心霊の立場では従来の方法では計測不可能であるために、認知されないという立場とで双方は対立する。

超心理学[編集]

心霊現象のほとんどはESPあるいはサイコキネシスとして説明可能とする説もあり、そのような仮説は超ESP仮説と呼ばれている[9]、ともいう。(→超心理学

出典[編集]

  1. ^ 「霊の介在により生じる、通常の物理法則では考えられないような現象」(羽仁礼『超常現象大事典』p.70)
  2. ^ 羽仁礼『超常現象大事典』p.71
  3. ^ 羽仁礼『超常現象大事典』p.71
  4. ^ 羽仁礼『超常現象大事典』p.71
  5. ^ 羽仁礼『超常現象大事典』p.71
  6. ^ 『世界怪異現象百科』原書房、1999、p.406
  7. ^ 『世界怪異現象百科』原書房、1999、p.406
  8. ^ 『世界怪異現象百科』p.406
  9. ^ 『超常現象大事典』p.71

関連項目[編集]