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和田川 (富士市)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
和田川
水系 一級水系 富士川
種別 一級河川
延長 3,750[1] km
平均流量 -- m³/s
流域面積 6.4km² km²
水源 静岡県富士市浅間本町
水源の標高 -- m
河口・合流先 田子の浦港
流域 静岡県富士市
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和田川(わだがわ)は、静岡県富士市を流れる富士川水系沼川支流の一級河川。別名に生贄川がある。

地理

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和田川は富士市浅間本町付近を水源とし、途中石坂川と合流して田子の浦港に流入する一級河川である[2]

かつては富士市伝法字三日市2995番の1地先の湧水池(富知六所浅間神社)を水源としていたが、現在は枯渇している[3]

生贄川・牲川

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和田川の別名に「牲川(生贄川)」[注釈 1]がある。天明3年(1783年)成立『駿河国志』には以下のようにある。

牲川、吉原依田橋川の下流にて海渚に近し(中略)うるい川、吉原川、須津川、三の流落合て湊となり川船も往来す — 『駿河国志』天香久山塁の項

このように、吉原川(和田川の旧名)の下流は牲川と呼ばれていた[4][5][6]

また文政3年(1820年)成立『駿河記』の和田川の項には「この川に合し、砂山の辺にて牲川と呼ぶ」とあり、他の地誌と同様に和田川の下流地点の別名が牲川であったとする[7]

天保14年(1843年)成立『駿国雑志』は牲川の辺りの砂山の西に天の香久山砦跡があったとし[8]、また「牲淵は吉原砂山の西の方也」とあるように、天の香久山砦跡が所在する砂山の西は「牲淵」と呼称されていた[9]。この牲淵は「三股淵」のことであり、和田川は三股淵を構成する河川の1つであった。

このように、地誌等に多く記述が確認される[10]

支流

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脚注

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注釈

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  1. ^ 牲川・生贄川ともに「いけにえがわ」と読む

出典

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  1. ^ 治水協議会 2023, p. 2.
  2. ^ 治水協議会 2023, p. 1.
  3. ^ 日本名勝図会 田子之浦(富士山かぐや姫ミュージアム)
  4. ^ 日本歴史地名大系 2000, p. 420.
  5. ^ 静岡県 1994, p. 433.
  6. ^ 沼津市 2005, p. 205.
  7. ^ 『駿河記』巻二十九富士郡巻之六「和田川」
  8. ^ 『駿国雑志』巻之十九上「天の香久山砦」
  9. ^ 『駿国雑志』巻之廿四上「毒龍受牲」
  10. ^ 典籍解題2 1973, p. 403.

参考文献

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関連項目

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