上田明一
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上田 明一(うえだ めいいち、生没年不詳)は日本の哺乳類学者。
人物
林業試験場北海道支場野鼠研究室長[1]。上田明一は北海道大学農学部犬飼哲夫教授の門下生であり、1951年森林有害動物調査所が廃止された際にその所員であった上田明一は林業試験場(現森林総合研究所)北海道支場に移った[2]。1946年ごろから北海道大学農学部動物学教室には、犬飼哲夫教授の門下生である太田嘉四夫、上田明一、長谷川恩(めぐみ)らによるネズミ研究グループ(北海道)がつくられており、彼らの後輩にあたる芳賀良一、高津昭三、藤倉仁郎、森樊須(はんす)、阿部永(ひさし)などとともに日本の大学における哺乳類研究グループとして最大の組織を形成した[2]。1961年上田明一は 北海道大学 農学博士号を得る。論文の題は「エゾヤチネズミの発生予察並びにその駆除法に関する研究」[3]。 彼らの研究グループは、林業試験場(後の森林総合研究所)北海道支場の研究者たちと密接に協力し、『北海道の林木鼠害とその防除』(1956年)、『エゾヤチネズミ研究史』(1966年)等を発表し、ネズミ害対策の現在および将来に対する重要な示唆を与えた[2]。野兎研究会会員[4]。北海道における森林害獣としてのユキウサギやエゾヤチネズミ等の応用動物学的研究をおこなった。没年不詳。動物学者・生態学者の上田宏の父[5]。
著書
- 犬飼, 哲夫; 上田, 明一 (1950), 林野庁, ed., 森林と野鼠, 林業技術シリーズ / 林野庁編 16, 日本林業技術協会, NCID BA77764839
- 上田, 明一; 宇田川竜男 (1967), 造林地の野鼠被害と防除, わかりやすい林業研究解説シリーズ no. 21, 林業科学技術振興所, NCID BB06643026
- 上田, 明一 (1978), 野ネズミ発生予察法と防除法, わかりやすい林業研究解説シリーズ no.62, 日本林業技術協会, NCID BA29964597
- 国際農林業協力協会, ed. (1993), 熱帯のねずみ害, 熱帯農業シリーズ. 熱帯農業要覧; no.18, 国際農林業協力協会, NCID BN09523273
論文
関連人物
- 上田宏(北海道大学フィールド科学センター):上田明一の子。
関連項目
参考文献
- 朝比奈, 英三 (1982), “北大農学部の動物学と北海道” (pdf), 北大百年史 (北海道大学): 865-880, NAID 120000968021
- 上田, 宏 (2005), “私の研究遍歴” (pdf), 日本比較内分泌学会ニュース (日本比較内分泌学会) 118: 20-24, doi:10.5983/nl2001jsce.2005.118_20, ISSN 09139044, NAID 10015419964/識別子"10015419964/"は正しくありません。
- 上田, 明一 (2000), “野兎研究会初代会長犬飼哲夫先生の思い出(森林野生動物研究会創立30年記念集)”, 森林野生動物研究会誌 (森林野生動物研究会): 20-22, ISSN 09168265, NAID 40004946066
- 前田, 満 (1963), “北海道の森林における野ネズミ類の生態に関する研究 (II)エゾヤチネズミの出生と死亡” (pdf), 林業試験場研究報告 (160): 1-18