ヴォクレール城

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ヴォクレール城
ヴォクレール城の東側城壁の遺構
ラ・ロシェル包囲戦時のラ・ロシェルを西から見た図(アントニオ・ラファエリ画)。ヴォクレール城の塔と埋められた堀が残っていることが分かる。

ヴォクレール城 (フランス語: 'Château Vauclair) は、ラ・ロシェル(現フランス)に存在した[1]。12世紀にイングランド王ヘンリー2世により建てられた。

現在、ヴォクレール城のあった場所はヴェルダン広場(公式にはシャトー広場)となっている[2]

歴史[編集]

イングランド王国の紋章が入ったヴォクレール城のタイル(13世紀 - 14世紀)
ヴォクレール城のタイル(13世紀 - 14世紀)

1130年、アキテーヌ公ギヨーム10世がこの地に都市を建設した。彼の娘アリエノール・ダキテーヌがヘンリー2世と結婚したことで、この都市はアキテーヌ公領とともにイングランド王の支配下に入った。

ヴォクレール城は、4つの大きな塔を高い城壁でつなぐ構造になっていた。1372年から1375年の間にフランス王シャルル5世に征服されて大部分が取り壊され、その石材はル・ガビュの新たな要塞建設に再利用された[3]

ヴォクレール(Vauclair)という名は、ラテン語のvalde clarum (非常に明るい/白い)から来ている。これは、この地域でとれる白い石灰質砂岩を使用していたためである。

脚注[編集]

  1. ^ Béarn and the Pyrenees by Louisa Stuart Costello p.205 [1]
  2. ^ Bradshaw's illustrated travellers' hand book in [afterw.] to France by George Bradshaw [2]
  3. ^ Ministry of Culture listing