ルリホオハチクイ

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ルリホオハチクイ
保全状況評価[1]
LEAST CONCERN
(IUCN Red List Ver.3.1 (2001))
分類
ドメイン : 真核生物 Eukaryota
: 動物界 Animalia
: 脊索動物門 Chordata
亜門 : 脊椎動物亜門 Vertebrata
: 鳥綱 Aves
: ブッポウソウ目 Coraciiformes
: ハチクイ科 Meropidae
: ハチクイ属 Merops
: ルリホオハチクイ M. persicus
学名
Merops persicus
(Pallas 1773)
トンボを捕らえたところ

ルリホオハチクイ(瑠璃頬蜂食、Blue-cheeked bee-eater)は、ハチクイ科の鳥である。属名のMeropsは、古代ギリシア語で「ハチを食う」、種小名persicusは、ラテン語で「ペルシアの」という意味である[2]

北アフリカや、トルコから東はカザフスタンインドまでの中東で繁殖する。一般に長い距離を移動する渡り鳥で、冬季は熱帯アフリカで過ごすが、一年中サヘルに滞在して繁殖する集団もいる[3]。生息域の北限では、多くがイタリアギリシアで繁殖し迷い込んだものである。

分類[編集]

2つの亜種が知られている。

  • Merops persicus persicus - アジアで繁殖し、東及び南アフリカで越冬する。
  • Merops persicus chrysocercus - 北アメリカえ繁殖し、西アフリカで越冬する。

東アジアのハリオハチクイ、北アフリカのw:Olive bee-eaterと近縁の種であり、同種と扱われることもある[3]

記載[編集]

他のハチクイと同様、豊かな色彩と痩せた体躯を持つ。体の多くの部分は緑色であるが、顔の側面は青色で、目の辺りには黒い横縞模様がある。喉は黄色から茶色で、嘴は黒色である。体長は31cmに達し、さらに7cmの長い尾を持つ。性による外見の差はあまりないが、メスの方が尾が短い[3]

亜熱帯で樹木の少ない半砂漠で繁殖し、開けた森林や草地で越冬する。名前が示唆するとおり、主に昆虫、特にハナバチやスズメバチ等を空中で捕まえて食べる。しかし、最も好んで食べるのはトンボである。単独でまたは10匹程度までの緩いコロニーで巣を作る。また、ヨーロッパハチクイとともにコロニーを作ることもある。砂地の土手や堤防、低い崖、カスピ海の沿岸等に巣を作る。1-3mの比較的長いトンネルを作り、4個から8個(まれに6個や7個)の円形で白い卵を産む。オスもメスも卵の世話を行うが夜間はメスが単独で卵を抱く。抱卵期間は、23から26日である[3]

出典[編集]

  1. ^ BirdLife International (2019). Merops persicus. IUCN Red List of Threatened Species 2019: e.T22683740A155514718. doi:10.2305/IUCN.UK.2016-3.RLTS.T22683740A155514718.en. https://www.iucnredlist.org/species/22683740/155514718 2021年11月11日閲覧。. 
  2. ^ Jobling, James A (2010). The Helm Dictionary of Scientific Bird Names. London: Christopher Helm. pp. 251, 299. ISBN 978-1-4081-2501-4. https://archive.org/details/Helm_Dictionary_of_Scientific_Bird_Names_by_James_A._Jobling 
  3. ^ a b c d Fry, Hilary (2001). “Family Meropidae (Bee-eaters)”. In del Hoyo, Josep; Elliott, Andrew; Sargatal, Jordi. Handbook of the Birds of the World. Volume 6, Mousebirds to Hornbills. Barcelona: Lynx Edicions. p. 337. ISBN 978-84-87334-30-6 

外部リンク[編集]