マハーパドマ

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マハーパドマ(महापद्म, Mahapadma)は、古代インドマガダ国に興ったナンダ朝の最初の王とされる。史書『マハーヴォディヴァンサ』では、ナンダ朝の始祖をウグラセーナ(उग्रसेन, Ugrasena:「恐ろしい軍隊を有する王」の意)と呼んでいる。マハーパドマの出自については、

というように、記録が一致せずはっきりしない。即位年代についても、紀元前382年とする説(F・E・Pargiter)や、紀元前364年とする説(R・K・Mookerji)などがあって、確定されていない。プラーナ文献では、マハーパドマは88年間王位にあったとされ、伝説的である。しかし、後世のカリンガ国の伝承やクンタラ地方(デカン高原西部)の伝承や碑文にはナンダ王の支配に言及するものがあり、実在の人物である可能性が高い。

プラーナ文献において、マハーパドマは、北インドにおけるクシャトリヤ出身の古い王朝を次々に滅ぼした、恐ろしいシュードラの王として伝えられている。また、ヴェーダの権威を認めない自由思想家や新宗教家たちを保護し、カリユガ(破滅の時代)の到来であった、というようにかなり否定的に描かれている。

このマハーパドマ王の治世に、マケドニア王国テメノス朝バシレウスであるアレクサンドロス3世パンジャーブ地方に進攻したが、ナンダ朝の国力を強大と判断して、戦争を避けたとされる。また、マハーパドマ王はカリンガ国を征服し、戦利品としてジャイナ教ジナの像を持ち帰った。コーサラ国も、マハーパドマに屈服していた可能性があるとされている。

マハーパドマのあと、王位は長子のスカルパが嗣いだと、プラーナ文献には述べられている。