ホスホロアミダート

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ホスホロアミダートの一例:殺虫剤ホスチエタン

ホスホロアミダート(英:Phosphoramidates)またはアミドリン酸(エステル)(英:amidophosphates)とは、リン酸有機リン酸の-OR基を1つ、-NR2に置換したリン化合物の総称である。ホスホロアミド酸(英:phosphoramidic acid)の誘導体に当たる。

ホスホロジアミダート(英:phosphorodiamidates)は-OR基を2つ、-NR2に置換したリン化合物である。

-OR基を3つ共、-NR2に置換したリン化合物はホスホロアミドまたはホスホラミド(英:phosphoramides)と呼ばれる[1]

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自然界に存在するホスホロアミダートの例として、クレアチンリン酸が挙げられる。また、タンパク質のヒスチジン残基がヒスチジンキナーゼでリン酸化された状態もホスホロアミダートである[2]

ホスホロジアミダートの例としては、分子生物学で用いられるモルフォリノがある。

関連項目[編集]


参考資料[編集]

  1. ^ IUPAC, Compendium of Chemical Terminology, 2nd ed. (the "Gold Book") (1997). オンライン版:  (2006-) "phosphoramides".
  2. ^ Stock, Ann M.; Robinson, Victoria L.; Goudreau, Paul N. (2000-07-01). “Two-Component Signal Transduction”. Annual Review of Biochemistry 69: 183–215. doi:10.1146/annurev.biochem.69.1.183. PMID 10966457.