プロジェクト:競馬/スタイルマニュアル/解説/馬名

本文書では競走馬の馬名表記について解説します。

馬名自体の解説をどこに掲載するか[編集]

ふつう、「馬名の意味・由来」は、記事の冒頭部に書くようなことではありません。大抵の場合、馬名そのものは、その馬を百科事典的に解説する上では、それほど重要な情報ではないからです。

記事の冒頭は、その記事の最も重要な部分の要約であることが求められています。WP:LEAD競走馬/構成/導入部も参照してください。

多くの場合、馬名がつけられるのはデビューの直前ですから、誕生から入厩・初出走のまでのどこかに書くと良いでしょう。

エクリプス_(競走馬)ポテイトーズのように、命名の経緯そのものにエピソードがある場合には、馬名に関する独立した節を設けてもよいでしょう。

競走馬としての登録前に、幼名・血統名が知られることもあります(「ダイナアクトレスの2001」など。)。市場取引馬で、取引の経緯に特筆すべき事情がある場合(最高価格で落札されてニュースになった、など)には、幼名・血統名などを書くのもよいでしょう。反対に、取り立てて話題になったというほどでもなければ、必ず書かなければいけないというものではありません。

馬名の出典[編集]

Wikipedia:検証可能性Wikipedia:出典を明記するの観点から、馬名にも出典をつけるべきです。

外国馬のカタカナ表記や、香港での漢字表記などを書く際には留意してください。また、「促音・撥音」の取扱や、「馬名の由来」「異表記」を書く際にも注意してください。

  • 相当数のサラブレッドを検索できます。
  • 輸入種牡馬・繁殖牝馬を含め、日本の馬はカタカナと英字表記が確認できます。
  • ジャパンカップなど国際競走出走のため来日しただけの馬の場合は英字表記しかみられません。
  • 種義(1912年生)のように漢字表記だったものにも「Taneyoshi」などの英字があてられています。
  • 古い馬の「促音・撥音」は大文字で書かれています。(例:ミルジヨージ

現役競走馬の場合には、重賞を勝った直後のニュースサイトなどで馬名の解説が行われることもありますので、それを出典として利用することもできます。

馬名の意味や由来[編集]

JRAの現役競走馬の場合、JRA公式サイトの「データファイル - 競走馬検索」( https://jra.jp/JRADB/accessR.html )で、馬名の意味を検索することができます。(地方所属馬でもJRAの競走に出走した場合には検索できるものもいます。)

ところが、検索結果のURL( https://jra.jp/JRADB/accessU.html )を出典として示しても、これにアクセスすると「パラメータエラー」となります。検証する際には、いちいち検索から検索しなおす必要があります。そのうえこの検索は現役馬に限られます。数年で検索できなくなり、Wikipedia:検証可能性の観点では難のある出典です。

また、これはあくまでもJRAに登録された「公式な」意味(一次資料、自己公表された情報源)にすぎません。大人の事情で表向きは「○○のこと」になっていても、後になって馬主が「実は大好きなゲームのキャラの名前だった」という話が出てくることは珍しくありません。この意味でも、JRAの「公式発表」だけでなく他の情報源も考慮する必要があります。

百科事典としては、単に「この馬の馬名の意味は○○」と書くだけでなく、なぜそのような馬名を採用するに至ったかの過程(由来)まで掘り下げて書けるとよいでしょう。

促音・拗音[編集]

基本的には、馬名の促音・拗音の「ッ」「ツ」等の表記の違いは、過度に気にする必要はありません。リンクやリダイレクトを使ってうまく対応してください。

  • 例:オグリキャップ

オグリキャップは、地方競馬時代は「オグリキヤツプ」と表記されていました。これは地方競馬では促音・拗音などの小さな「ッ」「ャ」の文字が登録上使えなかったからです。しかし地方競馬で走っている頃から、実況アナウンサーも「キャップ」(cap)と発音しており、「きやつぷ」(KI-YA-TSU-PU)とは発音していません。ロッキータイガーロツキータイガー)なども同様です。

種牡馬のミルジョージ(Mill George)は、日本での血統登録上は「ミルジヨージ([1])」になっています。トウショウボーイは「トウシヨウボーイ([2])」、ニッポーテイオーは「ニツポーテイオー[3]」、パッシングショットは「パッシングショット([4])」です。時期によっても違いますが、競走馬の馬名登録と繁殖用馬の馬名登録が一元化されていなかったり、中央競馬と地方競馬で規則が違ったりしたためです。したがっていずれの表記にも一定の妥当性があります。書類上は「トウシヨウ」だけどローマ字表記は「TOSHO」になっていたり、公的記録は「ジヨージ」となっていても多くの人や書物は「ジョージ」と読んでいる、ということもよくあります。


ウィキペディアでは、リダイレクト機能やパイプ付きリンク機能が用意されています。これらを使ってうまく対応してください。無理に書き換えたり、統一する必要はありません。

  • パイプ付きリンクの例
  • [[トウショウボーイ|トウシヨウボーイ]]
  • リダイレクトの例

とくに古い馬の場合[編集]

明治時代には「てふてふ」と書いて「蝶々」と読んでいましたよね。当時の人達は「てふてふ」を「TEFUTEFU」と発音していたわけではなく、「TYOUTYOU」と発音していたわけです。

たとえば輸入種牡馬のChapel Bramptonは、「チヤペルブラムプトン」と登録されています。当時は、馬名登録に限らず、社会一般として拗音・促音も大文字で表記されていました。この馬のことを現代の文献ではしばしば「チャペルブラムプトン」と書きます。どちらでもいいです。古い文献では「チャペルブランプトン」と書いているようなものもあります。おそらく、「Chapel Brampton」の発音としてはこれが一番近い表記なのでしょう。同じような例としてシアンモア(Shian Mor)がいます。同馬は古い文献では「シャンモア」「シァンモア」などと書かれることもあります。

しかし、「クワンサイ」と書いて「かんさい(関西)」と読んだり、「バイクワ」(梅花)、「ユニフワーム」(ユニフォーム)などになってくると悩ましいですね。

馬名の漢字表記[編集]

日本の競走馬について、馬名の中国語表記(漢字表記)を記載するは、次のような場合に限ります。

  • 香港などの漢字圏の競走に出走した場合。
  • 自身が種牡馬として漢字圏に輸出されたり、産駒が輸出された場合。

これらに該当しない場合には、中国語圏のメディアなどで漢字馬名表記があったとしても、記載しません。

  • (過去議論)

明治時代から戦前にかけてなど、日本馬でも漢字馬名が与えられていたものについては上記の制限に該当しません。