フェアリー フォックス

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機体全景

フェアリー フォックス: Fairey Fox)は、1920年代から1930年代に製造された軽爆撃機戦闘機である。始め、イギリス空軍のためにフェアリーが開発・製造を行ったが、後にベルギーで製造、運用された。

概要[編集]

複座の複葉機でフォックス Mk.I は上下翼の弦長が等しく、前方、後方に機関銃が取り付けられた。1923年のシュナイダー・トロフィー・レースで優勝したアメリカのカーチス水上機に搭載されていたCurtiss D-12型V12空冷エンジンにフェアリーの創立者チャールズ・フェアリーが興味をもって、搭載エンジンに選ばれた。28機がイギリス空軍のために製造され、第12戦隊に配備された。後にこの戦隊の戦隊マークに狐が描かれる由来となった。当時のイギリス空軍の戦闘機としては最速であった。

1934年にロンドン・メルボルン間で争われた、マックロバートソン・エアレースに2機のフェアリー フォックスが参加した。1機はイタリーで墜落した。オーストリアの退役軍人レイ・ペアラーとジェフ・ヘムスワースの搭乗したもう1機のフォックスはパリに到着したときには、優勝者がすでに、メルボルンに到着するニュースを受け取ったが、飛行を続け、4ヶ月をかけて、メルボルンに到着した。

ベルギーで製造されたフォックスは、第2次世界大戦の開始時に、100機以上がベルギー空軍の前線に配備されていた。ドイツ空軍機に対して時代遅れの機体であったが、100回以上の作戦行動を行い、メッサーシュミット Bf 109も1機、撃墜したとされる。

発展型[編集]

  • Fox Mk.IIM :下翼の弦長を短くし、ロールスロイル・ケストレルエンジン480hpに換装したもので、1931年にベルギー空軍に納入された。31機がベルギーのBelgian Avions Faireyでライセンス生産された。
  • Fox Mk III:イスパノ・スイザエンジン(775-hp)に換装された型。Mk.IVに改造された。
  • Fox Mk.III 練習機:Armstrong Siddeley Servalエンジン (360-hp)使用、1機のみ製造、後にケストレルの機械過給エンジンに換装されて Fox Mk.IIISとなった。
  • Fox Mk.III:2座席偵察機、前方機銃は FN-Browning 7.62-mm×2となる。13機がベルギー空軍に納入
  • Fox Mk.IIIC:2座席地上共同機、偵察機、密閉風防となった。48機がベルギー空軍に納入。
  • Fox Mk.IV:水上機、ペルー空軍のために6機が造られ、1933年のコロンビア・ペルー戦争などに参加した。
  • Fox Mk.VI:1934年の性能向上型、密閉式の操縦席、分割型でスパッドをつけた主脚、イスパノ・スイザエンジン (860-hp)への換装。85機がベルギーのため製作され、さらに武装を強化した15機の Mk.VIIIが製造された。
  • Fox Mk.VIC:は複座戦闘機型、Mk.VIR は偵察戦闘機型。
  • Fox Mk.V:イギリス向けの Fox Mk.VI の型式、
  • Fox Mk.VII: Fox Mk.VIRの単座戦闘機型。武装が強化され2機が製造した。

仕様[編集]

Fairey Fox
項目 数値
全長 9,50 m
全幅 11,58 m
エンジン  Fairey-Felix (Curtiss D-12のライセンス)-出力; 358 kW (487 PS)
最大速度    252 km/h in Meereshöhe
航続距離;   800 km
最大離陸荷重    1.867 kg
乗員 2名
武装    2× 7,7 mm MGs, 209 kg爆弾