フィリップ、きみを愛してる!

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フィリップ、きみを愛してる!
I Love You Phillip Morris
監督 グレン・フィカーラ
ジョン・レクア
脚本 グレン・フィカーラ
ジョン・レクア
原作 スティーヴ・マクヴィカー
製作 アンドリュー・ラザー英語版
ファー・シャリアット英語版
製作総指揮 リュック・ベッソン
出演者 ジム・キャリー
ユアン・マクレガー
音楽 ニック・ウラタ
撮影 ハビエル・ペレス・グロベット
編集 トーマス・J・ノードバーグ
製作会社 ヨーロッパ・コープ
配給 日本の旗 アスミック・エース
公開 アメリカ合衆国の旗 2009年1月18日SFF
フランスの旗 2010年2月10日
日本の旗 2010年3月13日
上映時間 100分
製作国 フランスの旗 フランス
アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
言語 英語
興行収入 $20,722,843[1]
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フィリップ、きみを愛してる!』(原題: I Love You Phillip Morris)は、2009年アメリカフランス映画。主演はジム・キャリーユアン・マクレガー。製作総指揮はリュック・ベッソン第62回カンヌ国際映画祭監督週間部門、第25回サンダンス映画祭プレミア部門出品作品。

あらすじ[編集]

スティーブン・ラッセル(ジム・キャリー)は、生後間もなくに養子に出され、養父母の元で育てられた。成長してバージニアビーチ警察官になった彼は、警察の情報網を利用して実母の居場所を捜索。ようやく見つけだした母の元へ会いに行くが、そこで彼は拒絶されてしまう。その日スティーブンは警官を辞め、妻と娘を連れてテキサスへ引っ越す。食品会社(Sysco)に就職し、家族と幸せに暮らしていたがある夜、自動車事故に遭って重傷を負う。

命を失いかけたスティーヴンは心機一転、自分に正直に生きることを決意する。実はスティーヴンはゲイであり、退院後に妻にカミングアウトして離婚した後引っ越し先で転職してゲイの恋人と暮らし始める。しかし収入以上の浪費をしたスティーヴンはいくつかの小さな詐欺をはたらいてしいまい、後日逮捕されて恋人とも破局してしまう。刑務所暮らしとなるスティーヴンだったが、ある日図書室で物静かなイケメン受刑者・フィリップ(ユアン・マクレガー)と出会う。

フィリップに一目惚れしたスティーヴンは民法のことで問題を抱えていた彼に“服役中の弁護士”と自己紹介して助言する。さらにスティーヴンは頭の良さと人脈を駆使してフィリップがいる2人用の房に移してもらい、刑務所にいながら恋人として楽しく過ごすことに。しかしある日スティーヴンが規律違反をして別の刑務所に行くことになり、寂しがるフィリップに「君を愛してる。すぐ会えるさ」と励ます。

3ヶ月後、先に保釈されたスティーヴンは弁護士のフリをしてフィリップの早期保釈の手続きをして彼を出所させることに成功。スティーヴンはフィリップとの新生活を豊かにするため会社員として働き出すと、社長に仕事ぶりを評価されて収入を増やし裕福になっていく。しかし羽振り良すぎることに心配になったフィリップは「僕に隠れて何か悪いことしてない?」と尋ねるが、スティーヴンは「何もしてない」と答える。だが翌日スティーヴンが会社の金を着服した容疑で逮捕され、嘘をつかれたフィリップは傷つき家を出てしまう。

フィリップを心から愛していたスティーヴンは刑務所を脱獄して彼の居場所を探し出し、よりを戻すよう説得する。しかしその時スティーヴンの弁護士の肩書きも嘘だったと知ったフィリップは怒りをぶつけるが、直後に現れた警察官に着服の共犯[2]として彼と共に逮捕されてしまう。連行された2人は別々の房で服役するが、数ヶ月後スティーヴンがエイズにかかり余命わずかと判明し民間の医療施設に移送される。後日人づてに「もう時間の問題」と聞いたフィリップはすぐに施設に電話をかけ、病床のスティーヴンに「色々あったけど君を愛してる。僕は永遠に君のもの」と思いの丈を伝える。

キャスト[編集]

役名 俳優 日本語吹替
スティーヴン・ラッセル ジム・キャリー 藤原啓治
フィリップ・モリス ユアン・マクレガー 森川智之
デビー・ラッセル(スティーブンの元妻) レスリー・マン 石津彩
ジミー・ケンプル ロドリゴ・サントロ 神奈延年
リンホルム アントニー・コローネ英語版 菅生隆之

登場人物[編集]

スティーヴン・ラッセル
バージニア州で警察官として働く傍ら、日曜日に教会でオルガンを弾き聖歌隊の伴奏を務める。子供の頃に自身がゲイであることに気づいたが、これまで家族にはカミングアウトせずに異性愛者として暮らしてきた。大学を出ておらず高卒らしいが、良くも悪くも頭の回転が早く口達者。家族や恋人思いな性格で、「金銭的に豊かな生活をさせてあげたい」という考えを持つ。また、ゲイを隠して生きてきたこともあり嘘で固めた人生を送っており、「隠し事をする性分が身についている」と自認している。フィリップと出所した後は、弁護士のフリを辞めて一般企業の財務担当役員に転職する。
フィリップ・モリス
ゲイの受刑者。レンタカーを返さなかった罪で服役中。優しいが大人しい性格で、刑務所では静かに行動し他の受刑者が集まる場所や何か騒ぎが起きた時もそこに近づかないように過ごしている。お人好しな所があるため、以前から周りの人に利用されたり騙されることが多く刑務所に入ったのもこのせい。以前はブロードウェイのプロデューサーのエグゼクティブ・アシスタント[3]をしていた。病気になった友人受刑者を医療施設で治療を受けさせるために法律を調べようと図書館に行った所スティーヴンと出会う。その後「スティーヴンと一緒に過ごせればそれで満足」というほど彼を愛し始める。
デビー・ラッセル(スティーブンの元妻)
数年間スティーヴンと幼い娘・ステフィーと平凡ながら幸せな家庭を築いてきた。家族思いなスティーヴンの人柄が好きで、離婚後もたまに電話で連絡を取り合う。クリスチャンで毎晩就寝前に神に感謝する言葉を述べており、スティーヴンとも教会で行われた日曜日の礼拝で出会った。ゲイに寛容的な考えを持っており、スティーヴンの恋人となったジミーとも友人として親しくなる。
ジミー・ケンプル
スティーヴンの離婚後に付き合うゲイの恋人。フロリダでスティーヴンと暮らし始め、彼から高価な物を買い与えられるが、彼が裏で詐欺行為をして稼いでいることは知らない。フィリップと同じく優しい性格でスティーヴンのことをとても愛している。しかしその後エイズを発症し、スティーヴンの今後を気遣う言葉をかけて亡くなる。
リンホルム
医療保険管理会社社長。弁護士のフリをやめた後のスティーヴンの雇い主。スティーヴンの偽の経歴を書いた履歴書や嘘の話を信じて採用する。仕事仲間としてスティーヴンのことを気に入り、一緒にゴルフに出かけたりパーティに招待するなど信頼を寄せて親しくなる。

作品解説[編集]

この映画はIQ169の天才詐欺師スティーヴン・ラッセルの実話をもとに作られた。現在スティーヴンは総刑期167年でテキサスの刑務所に収監、23時間の監視状態に置かれている[4]。彼は学歴詐称でNAMM(北米医療管理法人)のCFOとなり、$800,000 を着服するなど複数の詐欺で逮捕歴がある。また4回の脱獄歴があり、脱獄キング (King of Cons) 、フーディーニ(脱出術を得意とする奇術師)と呼ばれていた。原作は、「I Love You Phillip Morris: A True Story of Life, Love, and Prison Breaks(2003)」[5]

関連項目[編集]

商品[編集]

  • 『フィリップ、きみを愛してる!』 (DVD), 2010年
  • ダンス・ホール・デイズ(フィリップ、きみを愛してる!)(音楽), 2010年
  • 『フィリップ、きみを愛してる!』×galaxxxy コラボレーションTシャツ[6]

脚注[編集]

[脚注の使い方]
  1. ^ I Love You Phillip Morris (2009)” (英語). Box Office Mojo. 2012年2月6日閲覧。
  2. ^ 会社の金を着服したスティーヴンが勝手にフィリップ名義で口座を作っていたため、警察からフィリップも着服を知っていたと疑われた。
  3. ^ 実際にはプロデューサーの恋人だったが、ゲイであることを隠している彼が仕事場で堂々とフィリップと過ごすため表向きに与えた役職。
  4. ^ オフィシャルサイト SPECIAL
  5. ^ 商品の説明「内容紹介」 - Amazon.co.jp
  6. ^ オフィシャルサイト NEWS

外部リンク[編集]