バスレフ型

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バス・レフレックス型スピーカーの基本構造の断面図。英語版の図が掲載できずやむを得ずスペイン語版の図を掲載しているが、altavozとなっているところは英語版のではdriverつまりスピーカーユニットであり、ventanaとあるのは英語版ではport ポートあるいはventベントとなっている。 バスレフ型スピーカーの外観例。この例では下にポートがある。
バス・レフレックス型スピーカーの基本構造の断面図。英語版の図が掲載できずやむを得ずスペイン語版の図を掲載しているが、altavozとなっているところは英語版のではdriverつまりスピーカーユニットであり、ventanaとあるのは英語版ではport ポートあるいはventベントとなっている。
バスレフ型スピーカーの外観例。この例では下にポートがある。

バスレフ型正式にはバス・レフレックス: bass reflex)とは、スピーカーシステムエンクロージャーの一形式であり、エンクロージャーにをあけそこにをつけることでの低音域部分をヘルムホルツ共鳴によって増幅するための方式である。

概要[編集]

スピーカーユニット単体の周波数特性
バス・レフレックス管部の共鳴特性
バス・レフレックス管部の共鳴効果による周波数特性の変化
最適なバス・レフレックス管部の特性とスピーカーユニットの特性からの合成で得られる周波数特性

スピーカーユニット後面から発生するの低音域部分をヘルムホルツ共鳴によって増幅する方式である。

密閉型と比較すると、バスレフ型は背圧の影響が小さく、伸び伸びと鳴るのが特徴とされる。[* 1]

密閉型よりも能率よく低音を再生する一方、ヘルムホルツ共鳴周波数より低い音圧出力は急激に減衰するため、再生できる低音の帯域にはそれなりに限界がある。その一方、バックロードホーン型よりは低音再生の能率は悪いが、低い帯域まで低音を再生する(バックロードホーン型でバスレフ型より低い帯域まで再生するためには、ホーンが長大になるため、実用性が無くなる)。

なおこの形式を「位相反転型」と呼んで「スピーカーユニット後面から発生する低音の位相を反転させて、ダクトから前面に放出するシステム」と説明する人もいるが、その説明にはいささか問題があり、穴を前面にあけた場合にはたしかに位相の反転が起きるが、そもそも位相を反転させることがこの方式の主たる目的ではないのでこの呼び方は不適切であり、実際にはヘルムホルツ共鳴の効果を設計者や開発者が意図的に調節し低音域の音量の増量を図っているので、「バス」という語を入れて「低音」に焦点を当てていることを明確にした呼称のほうが、この形式を選択する本来の意図が伝わり、より適切である。

市販のスピーカーシステムのエンクロージャの上面にポートをDIYでつけた例。このパターンでは位相は反転しない。音の進行方向が90度変化する。ポートから放たれた音は天井に当たり反射して聞き手に届く。

またエンクロージャーの上面や側面にポートをあけるタイプもありうる(右下に写真を掲載)、つまり位相が反転するとは限らないので、その意味でもポートがあいているタイプを「位相反転型」と呼ぶのは不適切である。

バリエーション[編集]

バリエーションとして、ダンプドバスレフ型がある。これはヘルムホルツ共鳴を制動(ダンプ)しQ値を小さくしたものである。特性は密閉型とバスレフ型の中間的なものになる(ただしバスレフ型とダンプドバスレフ型について、定義づけによる境界は存在せず、区別は曖昧である)。

またダブルバスレフ型がある。これはバスレフ型を二重にしたものであり、ヘルムホルツ共鳴が二重になるため、より低い帯域まで効率よく低音を再生する。ただし共鳴周波数のチューニングが困難であり、音域のピークやディップを生じやすいのが欠点であり、最適な設計は困難である。

またASW型というのも存在する。ユニット後方のみならず前面をもバスレフ型の箱を取り付ける、あるいは前面は密閉型の箱を取り付ける事によって、低音のみを再生するものであり、サブウーファーに用いられる。

脚注[編集]

補足情報、うんちく など
  1. ^ ただし「のびのびと鳴る」という特徴は、バックロードホーン型平面バッフルのほうが著しいため、これらとの比較においては、バスレフ型のほうがむしろ「背圧の影響が大きい」とされる。また、エンクロージャーの容積が大きいほど背圧は小さくなるので、エンクロージャーの内容積がとても大きな密閉型と内容積がとても小さなバスレフを比較すれば、バスレフ型のほうがむしろ背圧の影響は大きい場合もある。
出典など

関連項目[編集]

外部リンク[編集]