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ハイネ=スティルチェス多項式

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

数学の分野におけるハイネ=スティルチェス多項式(ハイネ=スティルチェスたこうしき、: Heine–Stieltjes polynomial)あるいはスティルチェス多項式と呼ばれるものは、T. J. Stieltjes (1885) によって導入されたもので、すべての特異点が確定特異点英語版であるような微分方程式である二階のフックス型微分方程式の多項式解である。そのようなフックス型微分方程式は、次の形状を取る。

ここで V(z) は次数が高々 N − 2 であるようなある多項式で、多項式解 S を持つときはヴァン・ヴレック多項式と呼ばれるものである(エドワード・バー・ヴァン・ヴレック英語版の名にちなむ)。そのような解 S はハイネ=スティルチェス多項式と呼ばれる。

ホイン多項式は、スティルチェス多項式の特別な場合で、フックス型微分方程式が四つの特異点を持つときに得られるものである。

参考文献

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  • Marden, Morris (1931), “On Stieltjes Polynomials”, Transactions of the American Mathematical Society (Providence, R.I.: American Mathematical Society) 33 (4): 934–944, ISSN 0002-9947, JSTOR 1989516, https://jstor.org/stable/1989516 
  • Sleeman, B. D.; Kuznetzov, V. B. (2010), “Stieltjes Polynomials”, in Olver, Frank W. J.; Lozier, Daniel M.; Boisvert, Ronald F. et al., NIST Handbook of Mathematical Functions, Cambridge University Press, ISBN 978-0521192255, http://dlmf.nist.gov/31.15 
  • Stieltjes, T. J. (1885), “Sur certains polynômes qui vérifient une équation différentielle linéaire du second ordre et sur la theorie des fonctions de Lamé”, Acta Mathematica 6 (1): 321–326, doi:10.1007/BF02400421