ノート:坂井米夫

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特定IPユーザーによって削除が繰り返される内容に関して[編集]

当記事において、おそらく同一人物と思われる複数のIPユーザーにより削除が繰り返される内容がございます。このユーザーは該当内容の出典を「怪しいソース」と主張し、記述する側がノート欄で合意を得るよう提起しろという内容を要約欄に書いて記述を削除すること複数繰り返しております。私がこれを差し戻すと、同様の内容を私の会話ページにも書き込みました。私は信頼できる情報源と考えられる文献に基づいて執筆しており、出典情報も明記している以上、それに対する異論があれば、まず異論を主張する側がノートページに議論を提起し、合意が得られてから削除すべきと反論したのですが、ご理解いただけませんでした。このユーザーは暴言らしきものまで記述したためブロックとなっておりますが、この議論の中で、一度私の方からノートページで説明をした方がよいのではないかというアドバイスを受けましたので、その内容及び出典についてもう少し詳しい情報とそれについての見解を示します。

対象となっている内容

これは、坂井が太平洋戦争中にアメリカにおいて、戦争終結を早めるための対日工作に関与していたというものです。とりわけ、皇居に直接パラシュートで降下し、昭和天皇に直接戦争終結を呼びかけるという作戦案を坂井が立案したという部分であるようです。この記述の出典としているのは、春名幹男氏の著書『秘密のファイル CIAの対日工作』(新潮文庫、2003年)の上巻です。私はこの本を所有しておらず、最寄りの図書館から借りて執筆しました。今回の指摘を受けて、ようやく先日再度借りることができたため、記載するものです。

著者・春名幹男氏について

ウィキペディアにも単独記事のある方ですが、改めて説明しますと、1969年から2007年までの長きにわたって共同通信社で記者として活動をされた方です。奇しくも坂井米夫と同じボーン・上田記念国際記者賞を受賞されており、共同通信社退職後は外務省から核密約に関する有識者委員に任命されるなど、ジャーナリストとして一定の評価を受けている人物であることは十分認められるところでしょう。文庫版『秘密のファイル』のあとがきでは、12年間の在米中にCIAをはじめとする情報機関に関する調査をおこなったとあります。

『秘密のファイル』について

この本は、2000年に当時春名氏が所属していた共同通信社から刊行され、その後増補改訂を含む形で2003年に新潮文庫から改めて刊行されたものです。全体としては、太平洋戦争開戦前からアメリカの情報機関がおこなってきた対日工作について、主に機密解除された情報機関の文書類(アメリカ国立公文書館所蔵)をベースに関連取材も加えた上で記述した書籍です。

坂井米夫に関する記述は、文庫本の上巻第二章「祖国との訣別」の中の、「OSSの日系要員」という節に出てきます。この章全体では太平洋戦争中のアメリカで、日系人を使っておこなわれた情報活動を扱っており、この節は終戦直前の対日情報工作を記述しています。坂井がOSSの要員であったことは、OSSが要員を紹介した文書の中に記載されているとあります。当時の一次資料に基づいているのですから、内容を偽っていない限り、その史料的価値は高いと言わざるを得ません。この中で坂井については「(1945年)六月中旬から参加。朝日新聞の外国特派員として幅広い経験。彼の創作能力は最高級。グループ全員から高く評価されている」と書かれていたと紹介されています。「パラシュート降下作戦」が坂井の発案であることはOSSの文書には言及がなく、1997年当時要員で唯一の存命者だった人物から春名氏が聞き取り調査をした結果であることが明記されています。その人物は坂井を(同じく要員だったジョーコイデとともに)「すごい男で、脱帽した」、作戦について「夢物語かと思ったが、説得力があった」と評価していたことも記されています。

本書の内容はジャーナリストとして一定の評価を受けている春名氏が一次資料を調査した上で、編集者が内容を校閲して、共同通信社や新潮社といった一定の評価のある版元から刊行されたものです。その意味からWikipedia:信頼できる情報源が述べる「独立した二次資料」に合致するものと私は考えています。

執筆のスタンスについて

当該IPユーザーは私の会話ページにおいて「立派な名誉毀損や侮辱」といった発言をされました。私にはこの内容は全く理解不能です。私はあくまで信頼できる情報源と思われる内容を元に坂井の来歴を記しているだけです。これだけでは不十分ですので、ここで書かれている坂井の来歴を私がどのように捉えているのか、という点について記します。当時の坂井の国籍状況はが私が確認した範囲でははっきりしません(単なる長期滞在者だったのか、アメリカ永住権以上の地位を得ていたのか、完全な二重国籍者だったのか)が、少なくとも日本生まれの坂井にとって当時においてはアメリカのために働くことは「利敵行為」ではありました。しかし、私はそれを否定的に捉えておりませんし、出典とした『秘密のファイル』においてもそれを非難するような記述にはなっておりません。スペイン内戦の取材経験もある坂井は、当時少なからず存在した「海外で祖国の無謀な戦争の早期終結を願う日本人・日系人」の一人であったことは十分あり得ます。また、坂井が一時期強制収容の対象となり、海軍の日本語教師をする条件で収容所から釈放されたことも無視できないでしょう。私は当時の坂井の行為についてやむを得ない側面も認めつつ、勇気ある行動と敬意を抱きこそすれ、これが「名誉毀損」「侮辱」であるとはとうてい考えられません。いったいどのような理由でそのような意見が出てくるのか、むしろうかがいたいくらいなのですが、そうした説明を一切されなかったので困惑しているのが正直なところです。私としてできる説明は一通りいたしました。これでもご納得いただけないのであれば、春名氏の著書が「怪しいソース」で、この内容が「名誉毀損や侮辱」である根拠をご説明ください。--Unamu会話2016年10月27日 (木) 15:42 (UTC)[返信]