ノート:北海道の文化財一覧

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重要文化財の指定件数について[編集]

初版では美術工芸品24件、国保有の美術工芸品が5件と書きましたが、Urania氏によって、国保有でないとして5件から3件へ修正されました。2007年6月20現在として北海道教育委員会作成のファイルではこうなっています[1]。何か事情をご存知であればご教示下さい。

また別件ですが、同じく重要文化財「太刀 銘国俊」と「刀 無銘伝来国行」が、大抵のサイトでは空知管内栗山町にあるとされていますが、北海道教員会のこのページ[2]でのみ、札幌市になっております。この事情についてもどなたかご存知であればご教示ください。--КОЛЯ 2007年7月27日 (金) 09:18 (UTC)

  • お答えします。日本の文化財指定制度はわかりにくく、信頼できる情報源が少なく、至る所に不正確な情報が氾濫しており、この種の疑問が生じるのは当然だと思いますし、私が要約欄に「異論あればノートへ」と書いたのも、この種の疑問をあらかじめ想定していたからです。順に説明します。
  • まず、私が除去した2件、「人形装飾異形注口土器(北海道上磯郡上磯町茂辺地出土)」と「土偶(北海道室蘭市輪西町出土)」についてご説明します。北海道教育委員会のサイト[3]を見るとこれらの土器と土偶がリストに含まれ、「東京国立博物館(国保有)」と明記されており、これを正しい情報だとお思いになるのは無理もないことです。責められるべきは投稿者ではなく教育委員会でしょう。このサイトを編集した人は「国立博物館」が独立行政法人化し、館の財産が国有でなくなったことを知らなかったのかもしれません。国立博物館の所蔵品は「国」の所有ではなく「独立行政法人国立文化財機構」の所有であり、「国保有」というのは間違いです。これらの土器と土偶は、東京都台東区にある国立文化財機構の所有、保管先も東京都台東区の東京国立博物館なので、「北海道の文化財」のリストに含めるのは不適当です。これらの土器と土偶は北海道から出土したのだから「北海道の文化財」ではないかという意見があるかもしれませんが、それには次のように反論します。たとえば東京国立博物館には国宝の考古資料が5件所蔵されていますが、その中に東京都内出土のものは1件もありません。たとえば、国宝「江田船山古墳出土品」は熊本県の出土品であり、国宝「埴輪武装男子立像」は群馬県の出土品です。だからといって、「熊本県の文化財一覧」に「江田船山古墳出土品」を入れることはないと思います。このように、出土地と所有者・保管先の都道府県が異なるものは全く珍しくなく、北海道出土品だけを特別扱いする理由はありません。上述の土器・土偶を記載するのであれば、「北海道出土の重要文化財」等の小見出しを立てて、別ワクで記載すればよいと思います。
  • 次に「太刀 銘国俊」と「刀 無銘伝来国行」についてはいずれも個人の所蔵品であると思われます。所有者が個人の場合、相続、売買等によって所有者が変わる場合があり、所有者が転居する場合もあると思います。昔の国宝全集などには個人所有者の名前や住所も記載されていましたが、近年は個人情報保護のため、そうした情報は公開されなくなったので、いずれの情報が正しいか、検証不可能です。したがって「○○県の文化財」という一覧に個人所有品を含めるべきかどうかにも疑問があります。
  • 私の調べたところでは、函館市写真歴史館には重要文化財の「銀板写真(石塚官蔵と従者像、エリファレット・ブラウン・ジュニア撮影、1854年)」が保管されています。道教委のサイトには載っていませんが、むしろこちらの方を一覧に載せるべきではないかと思います。Urania 2007年7月27日 (金) 23:56 (UTC)[返信]
詳しいご解説ありがとうございました。私も「東京国立博物館(国保有)」という表記に戸惑いを覚えておりました。北海道はどう関係するのかと。出土地は関係ないというのは私も今回調べてみて気づきました。しかし公的な機関が纏めた資料だから、知識のない私はそれに従うしかなかったわけであります。今後もよろしくお願いいたします。--КОЛЯ 2007年7月28日 (土) 01:18 (UTC)