チャールズ・W・サンダース

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チャールズ・W・サンダース (Charles W. Sanders) として言及されることが多い、チャールズ・ウォルトン・サンダース(Charles Walton Sanders、1805年3月24日 - 1889年7月5日)は、多数の教科書、読本の編纂、執筆によって知られた、19世紀半ばのアメリカ合衆国教育者著作家[1][2]1838年から1860年にかけて、延べ1300万冊を売り上げたとされ、一時期は年間のロイヤリティが3万ドルに達したとも伝えられている[2]

経歴[編集]

ニューヨーク州ハーキマー郡ニューポートに生まれ、1814年には家族とともにコートランド郡ホーマーに移り[3]1837年以降は、終生ニューヨークに住んだ[1]

1842年に、エリザベス・バーカー (Elizabeth Barker) と結婚し、夫妻の間には2男1女が生まれた[3]

『ユニオン・リーダー』[編集]

サンダースが編纂した英語教科書、読本の多くは、「ユニオン・リーダー (Union Reader)」の語を表題に含み、明治時代の日本では「ユニオン読本[4]」、「ユニオンリードル[5]」などと称され、代表的な英語教科書の一つとなった[6]。リーダーは番号順に水準が高くなっていくよう編纂されており、当時の上級学校においては、英語の試験範囲を「ユニオンの第四リーダー程度」などと告知することが一般化していた[6]。また、ユニオン・リーダーを元に、これに日本語訳などを追加した独習本の類も数多く出版された[7]

脚注[編集]

  1. ^ a b Charles Walton Sanders”. Find A Grave. 2017年3月23日閲覧。 - 初出= the Genealogy of the Cortland County, N.Y. branch of the Sanders family
  2. ^ a b Sander's Young Ladies' Reader”. Bibliopolis. 2017年3月23日閲覧。
  3. ^ a b Charles Walton Sanders”. Find A Grave. 2017年3月23日閲覧。 - 初出=“Charles Walton Sanders”. Cortland County Democrat. (1889年7月12日) 
  4. ^ 井上蘇吉, 三上精一 訳『サンダー氏ユニオン読本直訳 第1-3』三上精一、1888年。  国立国会図書館サーチ
  5. ^ 莇和三郎 插訳『ユニオンリードル第二獨案内』東京書肆 水野氏(水野幸)、1885年。  国立国会図書館デジタルコレクション
  6. ^ a b 東大初期洋書教科書の世界(常設展:2005年4月~6月)10. リーダーの時代”. 東京大学附属図書館. 2017年3月23日閲覧。
  7. ^ 9 リードルの時代”. 東京大学附属図書館. 2017年3月23日閲覧。

外部リンク[編集]