ダブスノール湖
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座標: 北緯44度47分51秒 東経123度38分44秒 / 北緯44.79750度 東経123.64556度 ダブスノール湖(ダブスノールこ、大布蘇湖、中国語: 大布苏湖、大布苏泡)は、歴史的には内モンゴルの一部とされていた、中華人民共和国吉林省松原市乾安県の南西45キロメートルに位置しており、通譲鉄道の東側に広がっている。湖面の面積の60平方キロメートル、平均水深は1.5メートル、最大水深は4メートルである。この湖は天然の塩湖であり、「天然碱乡(天然塩郷)」とも称されている[1]。古くから、塩の産地として知られていた。
1920年代の日本人による調査
[編集]工業原料としての曹達(ナトリウム化合物)資源の探索を行なっていた南満州鉄道地方部農務課は、1922年に『蒙古ノ天然曹達』という報告書をまとめ、その中でダブスノール湖についても言及した[2]。
1928年1月15日から18日にかけて[3]、当時まだ東京帝国大学大学院の学生だった岡田家武は、在満の日本人研究者やモンゴル語通訳とともに、43名の護衛歩兵騎乗巡警に護られながら[2]、「曹達湖」として知られていたダブスノール湖の調査を行った[3]。この調査で、岡田は、それまでユーラシア大陸では確認されていなかった希少塩類ゲーリュサイトを発見した[2]。
脚注
[編集]- ^ 中国地理百科
- ^ a b c 八耳俊文「岡田家武の江戸化学史への関心」『青山学院女子短期大学総合文化研究所年報』第14号、青山学院女子短期大学、2006年12月25日、55-76頁、NAID 110006245941、2015年6月17日閲覧。 -「2.岡田家武の生涯と著作」(pp.58-62):八耳俊文「地球化学を生きた人:岡田家武」(PDF)『サイエンスネット』第30号、数研出版、2007年、6-9頁、2015年6月17日閲覧。
- ^ a b 岡田家武「東部内蒙古ダブスノールのゲーリユサイトについて」『地質学雑誌』第35巻第421号、日本地質学会、1928年10月20日、559-560頁、NAID 110003015011。
外部リンク
[編集]- 第一章 貝子廟 - ウェイバックマシン(2015年6月18日アーカイブ分) - 戦前期の写真画像を含む個人サイト
- 旧軍関連・戦前資料収載品 - 1935年撮影の写真画像を含む個人サイト