スキャナ (企業)

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スキャナ・コーポレーション
SCANA Corporation
本社所在地 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
29033-3701
220 Operation Way Cayce, SC 29033-3701
設立 1984年
業種 電気・ガス業
事業内容 持株会社
代表者 CEO ケヴィン・B・マーシュ (Kevin B. Marsh)
従業員数 5,877人[1]
主要子会社
  • サウスカロライナ・エレクトリック&ガス・カンパニー
  • PSNCエネルギー
外部リンク 公式ウェブサイト
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スキャナ・コーポレーション: SCANA Corporation)は、かつて存在した、アメリカ合衆国サウスカロライナ州コロンビア郊外のケイシーに本社を構えていた持株会社である。子会社は、法令で定められた電力事業ガス事業を含むエネルギー関連事業をしていた。子会社の電力会社はサウスカロライナ州の顧客60万余りに電力を、ガス会社は同州・ノースカロライナ州ジョージア州の顧客100万以上にガスを供給していた。会社名はサウスカロライナ (South Carolina) に含まれる文字から取られていた[2]。2018年1月、スキャナがドミニオン・エナジーに79億ドルで身売りすると報道され[3][4]、2019年1月同社に買収された[5]

沿革[編集]

サウスカロライナ・エレクトリック&ガス・カンパニー[編集]

スキャナの主要子会社である、サウスカロライナ・エレクトリック&ガス・カンパニー (South Carolina Electric & Gas Company, SCE&G) の歴史は、チャールストン・ガス・ライト・カンパニー (Charleston Gas Light Company) が設立された1846年までに遡ることができる。しかし、運営母体は1924年のブロードリバー・パワー・カンパニー (Broad River Power Company) 設立による。翌年には、コロンビア・レールウェイ・ガス・アンド・エレクトリック・カンパニー (Columbia Railway, Gas and Electric Company) のガス・電力部門を買収した。

1927年、コロンビア北西のサルーダ川英語版にダムを建設する許可状が、レキシントン・ウォーター・パワー・カンパニー (Lexington Water Power Company) に交付された。サルーダダム英語版は、マリー湖英語版に建設された、200万キロ平方メートルの水域を誇るダムで、竣工当時の1930年としては人工的に作られた世界最大の発電用の壁 (barrier) であった。加えていうなら、この事業は、世界恐慌期に職を与えることとなった。

1937年、ブロードリバー・パワー・カンパニーは、サウスカロライナ・エレクトリック&ガス・カンパニー (SCE&G) に改称し、5年後、レキシントン・ウォーター・パワー・カンパニーと合併した。1948年には、チャールストン・ガス・ライト・カンパニーを前身にもつ、サウスカロライナ・パワー・カンパニー (South Carolina Power Company) を合併した。1984年、SCE&Gは、スキャナを持株会社として組織した。

今日のSCE&Gは、サウスカロライナ州中心部・南東部4万4000平方キロメートルを事業地域として、66万1000の顧客に電力の販売および発送電を行う公益企業である。また、5万7000平方メートル・31万4000の顧客を対象とした、天然ガスの販売も行っている。天然ガス事業は、アップステート・サウスカロライナ英語版およびシャーロット周辺では行っていない。

2017年現在、SCE&Gは、4箇所の水力発電所[6]、1箇所の揚水発電所[6]、6箇所の火力発電所(内、石炭3箇所[7]、天然ガス3箇所[8])、1機の原子力発電所バージル・C・サマー原子力発電所英語版1号機)[9]を稼働させている。

2017年7月、SCE&Gはバージル・C・サマー原子力発電所に増設中だったAP1000型2機を、ウェスティングハウス・エレクトリック・カンパニー倒産のために廃止することを決定した。それまでに2機に投じられた額は90億ドルだった[10]。これにより、一部の投資家・契約者から訴訟を起こされ、合衆国や州の機関が捜査に乗り出した[11][12]。SCE&Gは、原子力発電で賄うはずだった発電容量を、ガス発電や太陽を使った発電に置き換えることを提案した[13]。2018年1月、スキャナがドミニオン・エナジーに79億ドルで身売りすると報道された。

他の子会社[編集]

カロライナ・ガス・トランスミッション[編集]

カロライナ・ガス・トランスミッション・カンパニー (Carolina Gas Transmission Company, CGTC) は、2006年11月に設立され、連邦エネルギー規制委員会英語版の規制の下で、サウスカロライナ州とジョージア州を結ぶ州間ガスパイプラインを所有している。前身はサウスカロライナ・パイプライン・カンパニー (South Carolina Pipeline Company) とSCGパイプライン・カンパニー (SCG Pipeline Company) である。CGTCは、サザン・ナチュラル・ガス英語版、トランスコンチネンタル・ガス・パイプライン・コーポレーション (Transcontinental Gas Pipe Line CorporationサザンLNG英語版らから、天然ガスの供給を受けている。

2015年2月、CGTCはドミニオン・エナジー子会社のドミニオン・リソーシーズ (Dominion Resources) に身売りされ、スキャナの元を離れた。

PSNCエネルギー[編集]

PSNCエナジー (Public Service North Carolina Energy) は、ノースカロライナ州中央部・西部を中心とする28の郡、約3万1000平方キロメートルを事業地域とし、53万の顧客に天然ガスの販売・供給を行う公共企業である。本社はノースカロライナ州、ガストニアにある。

スキャナ・エナジー・マーケティング・インコーポレイテッド[編集]

スキャナ・エナジー・マーケティング・インコーポレイテッド (SCANA Energy Marketing, Inc., SEMI) は、南東部を中心とする500の事業者・自治体・電力会社・ゴミ収集業者に、天然ガスを供給している。

スキャナ・エナジー[編集]

スキャナ・エナジー (SCANA Energy) は、スキャナ・エナジー・マーケティング・インコーポレイテッドの一部門であり、ジョージア州、アトランタに本拠地を置いている。ジョージア州で2番目に大きなガス事業者であり、46万の顧客にガスの供給を行っている。スキャナ・エナジーには、ジョージア公共サービス委員会英語版から選出された、スキャナ・エナジー規制部 (SCANA Energy Regulated Division) を設けている。

スキャナ・コミュニケーションズ[編集]

スキャナ・コミュニケーションズ (SCANA Communications) は、サウスカロライナ州・ノースカロライナ州・ジョージア州を事業地域とする、地域通信事業者である。

2015年2月、スキャナ・コミュニケーションズは、スピリット・コミュニケーションズ英語版に身売りされ、スキャナの元を離れた。

出典[編集]

  1. ^ “2010 Notice of 10K Filing” (プレスリリース), SCANA Corporation, http://www.scana.com/NR/rdonlyres/AF99AF45-56B2-49BA-B742-4B519490A723/0/201010K.pdf 
  2. ^ Company Profile-History”. 2006年11月3日時点のオリジナルよりアーカイブ。2008年9月14日閲覧。
  3. ^ “Dominion Energy to buy Scana Corp in $7.9 billion deal”. London: Thomson Reuters. (2018年1月3日). https://www.reuters.com/article/us-scana-m-a-dominion-inc/dominion-energy-to-buy-scana-corp-in-7-9-billion-deal-idUSKBN1ES0XK 2018年1月3日閲覧。 
  4. ^ “<米国>電力のドミニオンが続落 スキャナ買収の財務負担を嫌気”. 日本経済新聞 電子版 (日本経済新聞社). (2018年1月4日). https://www.nikkei.com/article/DGXLASFL03H24_T00C18A1000000/ 2018年1月5日閲覧。 
  5. ^ Dominion Energy closes USD-6.8bn buy of SCANA” (英語). Renewables Now (2019年1月3日). 2019年11月4日閲覧。
  6. ^ a b Hydroelectric Power”. SCANA. 2018年1月4日閲覧。
  7. ^ Coal Generation”. SCANA. 2018年1月4日閲覧。
  8. ^ Natural Gas Generation”. SCANA. 2018年1月4日閲覧。
  9. ^ Nuclear Power”. SCANA. 2018年1月4日閲覧。
  10. ^ “SCE&G customers shouldn't expect refunds for abandoned nuclear project”. The State. (2017年8月1日). http://www.thestate.com/news/local/article164881682.html 2017年8月2日閲覧。 
  11. ^ “Is nuclear fiasco beginning of the end for SCANA?”. The State. (2017年9月27日). http://www.thestate.com/news/politics-government/article175800736.html 2017年9月29日閲覧。 
  12. ^ “SCANA investor sues executives, board over failed South Carolina nuclear project”. The Post and Courier. (2017年9月27日). http://www.postandcourier.com/business/scana-investor-sues-executives-board-over-failed-south-carolina-nuclear/article_d7410558-a3a7-11e7-8d70-93f51cd588e4.html 2017年9月29日閲覧。 
  13. ^ “SCE&G proposes gas, solar for Summer replacement”. World Nuclear News. (2017年11月17日). http://www.world-nuclear-news.org/C-Gas-solar-proposed-by-SCEG-for-Summer-replacement-1711178.html 2017年11月19日閲覧。 

外部リンク[編集]