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シマノ・105

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
SHIMANO 105 リアディレイラー(RD-5700)

105(いちまるご)はシマノが作るロードバイクコンポーネント

概要

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デュラエースアルテグラに次ぐ3番目のグレード。ロードバイクへの本格入門用パーツとされ、上級の完成車や、セミオーダー・オーダー車用の本格的なパーツの割に安価な価格設定がされており、完成車では定価15~25万円のものに採用される。最新モデルでは上位機種と同じく後変速が12スピードとなる他、電動変速にも対応しパフォーマンスが高くなってきている。型番はR7000番台で、以前は5000番台であった。現在R7000シリーズが展開されている。

開発の経緯とシリーズの歴史

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  • 1982年 - 初代105がデビューした。アローポイント(矢)をイメージさせるデザインであった。値段も抑え目であったことから、ヒット商品となった。
  • 1986年 - デビューのリア6速仕様モデルでSIS(シマノ・インデックス・システム)が採用された。
  • 1993年 - 8速仕様モデルがデビュー、同時にSTIが採用される。
  • 1998年 - 番号表記が変わり(例:マイナーチェンジ前のデュアルコントロールレバー:ST-1050→マイナーチェンジ後:ST-5500)、5500系がデビュー。リアが9速化された。カラーもシルバーとブラックが用意され、カラーコーディネートの幅が広がった。
  • 2005年 - 5600系がデビュー。リア変速機が10段化され、今までアルテグラ、デュラエースにしか使われなかったスパイダーアームが使われるようになった。クランクやスプロケットは初心者や脚力に自信の無いライダーへの配慮がなされ、今までアルテグラでしか入手できなかったローギア27Tのスプロケットもラインナップに加わり、今までロードのトリプルには52Tや53Tしかなかったが、あえて50Tにし、単に脚力への配慮だけでなく変速性能も確保されている。
  • 2009年 - 5600系のブラックモデル発売開始。ほぼ同時にフロント側デュアルコントロールレバーのダブルギア専用品、ST-5601Lがラインナップに加わる。
  • 2010年5月 - 5700系発売開始。上位モデルとの互換性が向上した。またシフトケーブルのハンドル内蔵、クランク形状が上位モデルを継承する形となった。
  • 2014年4月 - 5800系発表。上位モデル同様にリアが11速となり、10速用のコントロールレバーやホイールハブとの互換性が無くなっている。クランク形状も上位モデル同様に4アームとなった。ダイレクトマウントブレーキもラインナップに追加された。リア用はBB後方下部取り付け用のBR-5810-Rとシートステー取り付け用のBR-5810-RSがある。
  • 2017年6月 ‐ R8000系ULTEGRAの発表と同時にフロントディレーラーのみFD-5801にマイナーチェンジ。ディレーラー内にケーブルアジャスト機構を内蔵しワイヤー途中のケーブルアジャスターが不要になるなどR8000系やR9100系DURA-ACEと同様の機構となった。
  • 2018年4月−R7000系発表。油圧ディスクブレーキ、リアディレイラーのシャドーデザインの採用など、R9100系DURA-ACE、R8000系ULTEGRAのテクノロジーが踏襲された。また、今作より最大ローギア34Tに対応し、ギア比1:1が可能となった。
  • 2022年7月-R7100系発表。12速化ならびにDi2化された。今作よりブラックカラーのみの展開となり、シルバーカラーが廃止された。先行していたR9200系DURA-ACE・R8100系ULTEGRAとの互換性を有す。同シリーズでのカーボンホイールが追加された。R7100系よりリムブレーキモデル廃止、105のみ油圧ディスクブレーキ専用グレードとなる。なお上位2グレードのリムブレーキ用12速STIレバー(ST-R9250、ST-R8150)、前作のリムブレーキキャリパー(BR-R7000等)を用いることで、リムブレーキ用フレームにも105 Di2を搭載することが可能である。
  • 2023年9月-機械式変速仕様発表。ST-R7120、FD-R7100、RD-R7100がラインナップに加わった。前作R7000系と比較し、STIレバーはより細く、レバー形状も改められた。2025年10月現在、SHIMANOのロードコンポーネント内で12速かつ機械式変速を有するものはこの105が最上位グレードである。

関連項目

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外部リンク

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