インバーカーギル市電

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インバーカーギル市電
インバーカーギル市電の開通式(1912年撮影)
インバーカーギル市電の開通式(1912年撮影)
基本情報
所在地 インバーカーギル
種類 路面電車
路線網 2系統(最大)[1]
開業 1912年[2]
廃止 1952年[2][3]
路線諸元
軌間 1,435 mm[4]
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インバーカーギル市電は、かつてニュージーランドの都市・インバーカーギルに存在した路面電車世界で最も南に位置した路面電車であったが、1952年に廃止された[2][3][4]

概要[編集]

1881年に営業運転を開始し1912年まで存在した馬車鉄道を、同年に路面電車へと転換した路線。開業に合わせてニュージーランドのクライストチャーチに本社が存在したブーン(Boon)製の路面電車車両が10両導入されたほか、1921年から1922年にかけてはアメリカ合衆国ブリルが製造した小型2軸車バーニーカーが6両増備された[2][3]

最盛期にはワイキウィ(Waikiwi)とジョージタウン(Georgetown)を結ぶA号線、北インバーカーギル(Notrh Invercargill)、南インバーカーギル(South Invercargill)を結ぶB号線が存在し、1930年代には更なる延伸計画も存在したが、同年代以降インバーカーギルではバスの発展が著しく、1945年にディーゼルバスの大量導入が決定した事が要因となり、1947年から路線網の撤去が始まった。最後の路線となった北インバーカーギル方面が廃止されたのは1952年9月10日であった[3][2][1][5]

廃止後、ほとんどの車両はニュージーランド各地に売却され、小屋や住居として再利用された。その中で以下の車両については廃車・再利用後にクライストチャーチの路面電車保存協会(Tramway Historical Society)が買収し、2021年現在も現存する[3]

脚注[編集]

注釈[編集]

出典[編集]

  1. ^ a b Graham Stewart 1993, p. 142.
  2. ^ a b c d e Invercargills Time With Trams”. whatsoninvers.net (2020年12月25日). 2021年5月17日閲覧。
  3. ^ a b c d e f Dave Carr; Dave Hinman (2014). INVERCARGILL CITY TRAMWAY ELECTRIC TRAM No. 15 (PDF) (Report). Council of Tramway Museums of Australasia. 2021年5月17日閲覧
  4. ^ a b Graham Stewart 1993, p. 112.
  5. ^ Graham Stewart 1993, p. 236.
  6. ^ Invercargill Boon 5”. Tramway Historical Society. 2021年5月17日閲覧。
  7. ^ Where do Christchurch’s trams come from?”. Crhistchurch attractions (2018年11月21日). 2021年5月17日閲覧。

参考資料[編集]

  • Graham Stewart (1993-1-1). The end of the penny section: When trams ruled the streets of New Zealand. Grantham House. ISBN 9781869340377