アンダルシアン・マウス・ハンティング・テリア

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アンダルシアン・マウス・ハンティング・テリア(英:Andalusian Mouse-Hanting Terrier)は、スペインアンダルシア州原産のテリア犬種である。

フォックス・テリアタイプ犬種の一つでもあり、別名はラトネーロ・ボデグエロ・アンダルース(英:Ratonero Bodeguero Andaluz)、ペロ・ラトネーロ・アンダルース(英:Perro Ratonero Andaluz)、アンダルシアン・ラット・ハンティング・ドッグ(英:Andalusian Rat-Hunting Dog)など。

歴史[編集]

およそ100年ほど前にイギリスからネズミ退治のために連れて来られたスムース・フォックス・テリアが本種のもととなっている。これと地元のテリア犬種やトイサイズのポデンコ・アンダルースなどを掛け合わせて作出された。

本種はその名のとおりネズミを退治するのに使われた。ワイン倉や倉庫、主人の家に出たネズミをひたすら退治するが、体力が多くネズミ狩りの能力に長けていたため、徐々に広く使われるようになった。多くが作業犬として飼育されていたため中々ショードッグとして使われず、ケネルクラブに初めて公認されたのも つい最近である。原産国のスペインケネルクラブで公認されたのは2000年のことで、その後ぽつぽつと他の国でも公認されるようになった。FCIにはまだ公認されていないが、公認登録への申請は行われている。アンダルシア州以外ではめったに見られない、珍しい犬種である。

特徴[編集]

その容姿は日本テリアアメリカン・ラット・テリアによく似ている。頭部のシルエットは三角形で、頭頂部はやや平らである。目は黒々としていて大きい。耳はボタン耳。引き締まった体つきで、脚は長い。尾は本来垂れ尾だが、ネズミに噛まれて感染症にかかるのを防ぐため、4分の1の長さに断尾する。コートはさらりとしたスムースコートで、毛色は大部分がホワイトで、頭部などにブラック、目の上にタンのマーキングがある。中型犬サイズで、性格は陽気で友好的だが、勇敢で狩猟本能が高い。運動量は普通である。


関連項目[編集]