アメリカは内戦に向かうのか
アメリカは内戦に向かうのか How Civil Wars Start: And How to Stop Them | ||
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著者 | バーバラ・F・ウォルター | |
訳者 | 井坂康志 | |
発行日 |
2022年 2023年3月24日 | |
発行元 |
クラウン 東洋経済新報社 | |
国 | アメリカ合衆国 | |
言語 | 英語 | |
形態 | 文学作品 | |
ページ数 | 320ページ | |
コード |
ISBN 978-0-593-13778-9 ISBN 978-4492444733(日本語) | |
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『アメリカは内戦に向かうのか』(How Civil Wars Start: And How to Stop Them)は、2022年に出版されたバーバラ・F・ウォルターの著書である。本書では国内紛争は民主主義の欠如により発生すると主張されている。
背景[編集]
バーバラ・F・ウォルターはカリフォルニア大学サンディエゴ校の国際関係の教授である[1]。彼女はドナルド・トランプがアメリカ合衆国大統領在任中であった2018年当初に差し迫った内戦という概念について考え始めたが、当時の同僚たちは彼女の見解を受け入れなかったとこの本の中で書いている[2][3]。
内容[編集]
ウォルターは規模の点で南北戦争にような紛争がアメリカ内で起こるとは予想していないものの、アメリカが専制政体になる危険性があると主張している[1]。彼女は比較としてユーゴスラビア、フィリピン、イラクの紛争に至った状況を分析している。ウォルターはまた「ポリティ・インデックス」("polity index")によってアメリカの民主主義を分析している。ポリティ・インデックスは-10から+10の範囲で示し、-10が専制主義で+10が民主主義となる。ウォルターによるとアメリカはこの本が書かれる数年前には+10だったが、出版時は+5まで下がり、現在のアメリカはアノクラシー(部分民主主義)であるという[2]。彼女はカリフォルニアで山火事が発生し、アメリカ中で爆弾が仕掛けられるという2028年に起こりうる光景を描いている[2]。
ウォルターはソーシャル・メディアがアメリカの緊張に与える影響についても書いており、それが過激派を団結させ、分断を生み出すと主張している。彼女はまた文化的・民族的な緊張を利用することで支持を得る「民族起業家」("ethnic entrepreneurs")についても語っている[2]。
参考文献[編集]
- ^ a b Brands, HW (2022年1月13日). “How Civil Wars Start by Barbara F Walter review – sounding the alarm”. The Guardian. オリジナルの2022年2月20日時点におけるアーカイブ。 2022年2月20日閲覧。
- ^ a b c d Szalai, Jennifer (2022年1月3日). “'How Civil Wars Start,' a Warning About the State of the Union” (英語). The New York Times. オリジナルの2022年2月21日時点におけるアーカイブ。 2022年2月20日閲覧。
- ^ Capehart, Jonathan (2022年1月26日). “Transcript: "Capehart" with Barbara F. Walter”. Washington Post. オリジナルの2022年3月23日時点におけるアーカイブ。 2022年2月21日閲覧。