アミオ 143

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
移動: 案内検索

アミオ143

アミオ143の模型、上面

アミオ143の模型、上面

  • 用途爆撃機
  • 分類爆撃機
  • 設計者:Félix Amiot
  • 製造者
  • 運用者:フランス空軍
  • 初飛行1931年
  • 生産数:138機
  • 生産開始:1935年から1937年
  • 運用開始1935年7月
  • 退役1944年
  • 運用状況:退役

アミオ 143は、フランスアミオ社によって開発された爆撃機である。1934年に初飛行し、1935年から量産が開始された。第二次世界大戦開戦時のフランス空軍における主力重爆撃機の一つだったが、昼間爆撃任務では被害が大きかった為、すぐに夜間爆撃任務のみに使用されるようになった。休戦後は一部の機体がドイツ軍によって輸送機として使用された。

概要[編集]

アミオ 143は、1928年に開発が開始された爆撃機アミオ 140の発展型として開発された。1934年8月に試作機が初飛行し、1935年から量産が開始された。当時の列強の爆撃機と比較すると、速度は遅く操縦性もあまりよくなかったが、頑丈で当時のフランス機としては重武装であった。

第二次世界大戦開戦時には約60機が部隊配備されており、当初は夜間偵察任務に就いていたが1940年に入ってから昼間爆撃任務に就くようになった。しかし、被害が大きかった為すぐに夜間爆撃任務に回され、この任務ではそこそこの活躍をした。休戦後、残存機はヴィシー政府軍やドイツ軍によって輸送機として使用された。

総生産機数は138機である。

開発と運用[編集]

原型機であるアミオ140は、1928年のフランス空軍からの昼間・夜間兼用爆撃機の仕様書に基づき開発された機体で、1931年に初飛行した後40機生産された。この後に先の仕様書を変更する形で、新たに爆撃機、戦闘機、偵察機として使用できる多用途機の仕様が出された。これに基づいてアミオ 140を改良したのがアミオ 143で、試作機は1934年8月に初飛行した。


アミオ 143は固定脚の高翼単葉双発機で、外見上は原型のアミオ 140と大きな差はなかった。しかし、エンジンが強化され機体が全金属製となり、主翼が薄翼化されている。二層デッキ式のゴンドラを配備した角張った胴体に大きな高翼式主翼を取り付け、その主翼からこれまた大きな固定脚を外側に張り出して胴体をぶら下げた姿はいかにも無様で、「四角いアミオ」とか「フランスで最も醜い爆撃機」とまで言われていた。また、当時の列強の爆撃機と比較すると低速であり、やや安定性に問題がある操縦の難しい機体であった。しかし、無骨な見掛けどおり頑丈な機体であり比較的重い爆弾を搭載できた。

アミオ 143

1935年3月に制式採用され、その年の7月から部隊配備された。1939年の第二次世界大戦開戦時には5つの部隊が、本機を合計60機配備していた。当初は夜間偵察任務やドイツ領内に宣伝パンフレットを投下する任務に用いられたが、1940年5月には昼間爆撃任務に導入された。しかし旧式の爆撃機では任務が務まらず、5月14日のセダン橋の攻防戦では出撃した12機の内11機を対空砲火で失うという大損害を受けた。その後は、夜間爆撃任務でのみ使用されたが、この任務では損害も少なくまずまずの戦果をあげた。休戦までに、合計約530トンの爆弾を投下している。

休戦後は、ヴィシー政府軍やドイツ軍によって輸送機として使用された。最後の機体が退役したのは1944年2月だった。総生産機数は138機である。

派生型[編集]

アミオ 142はアミオ 143と同時に試作された型で、機体は143とほぼ同一だがエンジンが860hpのイスパノ・スイザ 12になっている。1機製作されたが、143の仕様の方が採用された。

アミオ 144は主翼を改良し主脚を引き込み式にして近代化を図った型だが、1機試作されただけで終わった。

スペック[編集]

  • 全長:18.26 m
  • 全幅:24.51 m
  • 全高:5.68 m
  • 全備重量:9,700 kg
  • エンジン:ノームローンGR14Kirs 空冷14気筒 870 hp
  • 最大速度:310 km/h
  • 航続距離:1,200 km
  • 武装
    • 爆弾1,600kg
    • 7.5mm機銃×4
  • 乗員 5名

関連項目[編集]