野川橋

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野川橋(のがわはし)は、宮城県仙台市青葉区にある橋で、広瀬川にかかり、仙台市道白沢熊ヶ根線[1]を通す。長さ47.6m

上流側から見た野川橋 (2006年7月)

野川は江戸時代の広瀬川の別称で、広瀬川大倉川青下川合流点付近を指していう。転じてそのあたりの河原の地名にもなった。人家は野川の河原から数十m高い河岸段丘にあり、橋を渡るためには、北側でも南側でも坂を上り下りしなければならない。上流側右岸は断崖である。橋からは北西に熊ヶ根橋が見える。

歴史

野川橋は明暦4年(1658年)頃にかけられ、それ以前は徒歩で川を渡っていた[2]安永3年(1774年)頃の記録では、水深は5、広さ17の川に、長さ20間(約36m)、幅1間3尺(約2.7m)で架けられた土橋であった。江戸時代から明治時代には、広瀬川沿いに東西に通じ仙台と山形を結ぶ作並街道が通っていた。両側の坂のうち、北側の野川坂が特に急で、通行者が苦労した。後に自動車通行可能な屈曲した道がつけられた。

現在の橋は、1937年昭和12年)に完成した連続鈑桁橋である。1954年(昭和29年)に川の数十メートル上を坂なしに飛び越える熊ヶ根橋が完成し、野川橋の役割を奪った。

自然

2008年度の仙台市と宮城県公衆衛生協会の調査では、野川橋での平均流量は3.5m3/s、BOD平均は0.6mg/L、透視度は60cm以上あった[3]。2011年度調査でのBOD75%値は0.5mg/Lであった[4]

脚注

  1. ^ 仙台市道青葉5427号・白沢熊ケ根線(最小幅員4.50m、最大幅員18.50m、延長2670.3m)
  2. ^ 元禄14年(1701年)の『陸奥国仙台領変地其外相改之候目録』に、43か年以前に橋ができたとある。倉橋真紀「元禄期『仙台領国絵図』関係資料 『陸奥国仙台領変地其外相改之候目録』仙台市域分抜粋」、『市史せんだい』18号、2008年9月、85頁。
  3. ^ 仙台市環境局『公害関係資料集」平成21年度版(平成20年度測定結果)、83-84頁。
  4. ^ 仙台市環境局環境部環境企画課『仙台市の環境』杜の都環境プラン(仙台市環境基本計画)平成23年度実績報告書、2012年4月、30頁。