西岡公園
西岡水源池(にしおかすいげんち)は、札幌市豊平区の月寒川上流にある貯水池。1909年に造られ、1971年まで上水道に利用された。現在、池の周辺は西岡公園になっている。
歴史
月寒に駐屯していた大日本帝国陸軍歩兵第25連隊により建設された[1]。水源池から引かれた月寒水道は、歩兵第25連隊のほか、月寒種畜牧場、月寒小学校などに水を供給した[1]。
その後、1945年から豊平町の、1961年からは札幌市の上水道として利用された。1971年に水源としての利用はなくなった[1]。
1977年、池とその周辺は札幌市が管理する西岡公園になった。過去の水道施設として、明治時代に建設された取水塔が保存されている。この取水塔は2001年8月28日に日本の登録有形文化財に登録された。
地理
西岡水源池は、南北に細長い池で、月寒川が南から流れ込み、北から流れ出る。北端の水流の出口付近に、西岡水源池取水塔がある。周囲を低い丘に囲まれる。池の南方に湿原がある。
池の表面は冬に凍結し、周囲は雪に埋もれる。湿原では4月にミズバショウが咲く。
この池は心霊スポットとして知られており、「夜になると水面から無数の手が伸びる」「貯水塔の窓ガラスに顔が映る」という噂がある[2]。この話の真偽はともかく、夜間に広大な公園に踏み込むのは、園道が入り組んでいるうえに川が流れていることもあって、危険なのは確かである[2]。
西岡公園
公園の北は札幌市街の延長の住宅地だが、公園を境に南は森林丘陵地で人家がなくなる。公園の入り口付近、北側が西岡水源池をめぐる道で、奥の南側に湿原を通る木道が作られている。自然に親しむための公園なので、北の端にある広場を除けば、歩道と休憩所のほかに特別な施設や庭園はない。湿原を通り抜けて南に出ると、約10キロメートルの道のりで東の山部川沿いに出る自然歩道の入り口がある。
脚注
参考文献
- 荒井宏明「路地裏のなぜなに (4) 札幌の心霊スポット考 [後編]」、『なぜなに 札幌の不思議100』北海道新聞社、2012年2月28日、pp.14 - 15。ISBN 978-4-89453-583-1
関連項目
外部リンク
座標: 北緯42度59分5.8秒 東経141度22分43.8秒 / 北緯42.984944度 東経141.378833度