西山松之助

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

これはこのページの過去の版です。Harrowx (会話 | 投稿記録) による 2022年10月3日 (月) 22:52個人設定で未設定ならUTC)時点の版 (→‎著書: リンク)であり、現在の版とは大きく異なる場合があります。

西山 松之助(にしやま まつのすけ、1912年6月28日 - 2012年1月8日)は、日本の歴史学者東京教育大学名誉教授。弟子に歴史学者の竹内誠がいる。

略歴

兵庫県赤穂市生まれ。1932年姫路師範学校卒業。1937年東京高等師範学校卒業。1940年東京文理科大学史学科国史学専攻卒業[1]、助手となる。1944年に東京高等師範学校助教授、1949年に教授を経て、1950年に東京教育大学助教授、1964年に教授となり、1976年に定年退官、成城大学教授となる。

近世日本文化史を研究し、家元制度を実証的に明らかにした。1961年に「家元の研究」により東京教育大学から文学博士の学位を授与される[2]1966年芳賀登、竹内誠、宮田登らと江戸町人研究会を発足し、主宰する。書画、茶杓作りを趣味とした。

1985年勲三等旭日中綬章受章、1986年東京都文化賞受賞。

1935年から臨済禅の修業[3]をし、1937年、「蔵雲」の道号を授与される。

2012年1月8日、老衰で死去した[4]。99歳没。

著書

  • 家元ものがたり 産業経済新聞社, 1956 のち中公文庫
  • 家元の研究 校倉書房, 1959
  • 市川団十郎 吉川弘文館, 1960 (人物叢書)
  • 現代の家元 弘文堂, 1962
  • くるわ 至文堂, 1963
  • 江戸と東京 浮世絵散歩 人物往来社, 1964
  • 名人 角川新書, 1965
  • 天下統一 安土桃山・江戸初期 偕成社, 1967 (少年少女日本の歴史)
  • 士農工商 江戸時代 偕成社, 1967 (少年少女日本の歴史)
  • 芸の顔 秀英出版, 1969
  • 花 美への行動と日本文化 日本放送出版協会, 1969
  • 花 未発の密度 講談社, 1978
  • 原点回帰 日本の心と行動 東京書籍, 1979
  • 芸の世界 その秘伝伝授 講談社, 1980
  • 江戸ッ子 吉川弘文館, 1980
  • 大江戸の文化 日本放送出版協会, 1981 (新NHK市民大学叢書)
  • 江戸学入門 筑摩書房, 1981
  • 歌舞伎をみる みがかれた芸の新しさ 岩波ジュニア新書, 1981
  • 西山松之助著作集 全8巻 吉川弘文館, 1982-85
  • 江戸っ子と江戸文化 小学館, 1982
  • しぶらの里 宿場町民俗誌 吉川弘文館, 1982
  • 江戸文化誌 岩波書店, 1987 (岩波セミナーブックス) のち現代文庫
  • 鬼のぬけがら 西山松之助画文集 講談社, 1989
  • 日本の美と伝統 岩波書店, 1989
  • 茶杓百選 淡交社, 1991
  • 甦る江戸文化 人びとの暮らしの中で 日本放送出版協会, 1992
  • 茶杓をつくる 読売新聞社, 1992
  • 江戸庶民の四季 岩波書店, 1993 (岩波セミナーブックス)
  • 大江戸の春 小学館, 1996
  • ある文人歴史家の軌跡 吉川弘文館, 2000

共著編著

記念論集

  • 江戸の芸能と文化 西山松之助先生古稀記念会 吉川弘文館, 1985
  • 江戸の民衆と社会 西山松之助先生古稀記念会 吉川弘文館, 1985

脚注

関連項目